水野晴郎製作、監督、原作、脚色、主演、の「シベリア超特急2」が1月13日、シネマカリテ、銀座シネパトスで遂に封切りへ!!シベ超・イヴ(?)の12日、シネマカリテではパート1のスペシャルレイトショー&水野晴郎のトークショーが行われました。「北海道や盛岡からも来てくださった方もいらっしゃるようで…」。シベ超トレーナーで舞台に上がった水野晴郎センセイ、相変わらずお腰が低く、主賓のはずなのに(!?)自ら司会進行を買って出ます。キャストの中村福助さん(タンゴシーンがステキなスペイン大使館員役)、尾上裕也くん(『シベ超2』の隠れた主人公、恋する少年役)相手にティーチ・インを開始。フツーの会話なのになぜか笑いの途切れなかったミニ対談を中継しましょう。



「どうも皆さん、こんばんは。ちょっと今日は風邪ひいてまして、声もこんなに丸くなってしまいまして。ごめんなさい」。挨拶ひとつで笑い声、三たび。活字にするとなんてことない文章も水野センセイが話すとなぜにこんなにおもろくなるのか。観客大受けの態勢で始まったトークショー、もはや誰にも真似できまい。ついで、中村福助さん、尾上裕也くんがステージにあがり、水野センセイの質問タイムになりました。歌舞伎界のプリンス、福助さんは楽屋裏に頻繁に出入りする監督の押しに負け、出ることになってしまったとか。「いやー、監督がワガママでしてねー。『このシーンは“アル・パチーノ”みたいにやって』、『このシーンは“イヴの総て”みたいにやって、とかですね(笑)。全然わかんないんですよ。アル・パチーノはタンゴのシーンだったんですけど、作品名はなんでしたっけ」(中村)、「なんだっけな?」(水野)。



尾上裕也くんは山下将軍が泊まるホテルのボーイ。同じ年頃の少女に淡い恋心を抱くなど監督自身の少年時代を彷彿させるものとも。「君は何かと大変だったよなぁ。みんなで撮るシーンは最後まで残されたり…」(水野)、「あの時は寒かったですね」(尾上)、「そうか、寒かったか。やっと本音が出たな」(水野)、「…(笑)」(尾上)、「そういえば随分顔も変わったなぁ」(水野)、「撮影から1年くらい経ったので自分でも成長したように思います」(尾上)、「そうか、自分でもそう思うか、わっはっはっ」(水野)。
実は撮影で一番スタッフが懸念してたのが「センセイのNGだった」(中村)とか。
1作目よりも演技力もついた水野センセイ、「淡島(千景)さんにもうまくなったって言われましてね。わっはっはっ」と語ります。
ミニ対談のあとは物議を醸し出した「シベリア超特急」のスペシャル上映がありました。なのに、中村&尾上の両キャストはパート2の上映とすっかり勘違い。「シベ超2」は翌日13日からの公開になります。「明日のやつはですね、編集に七ヶ月も掛けたんですよ。わっはっはっ」(水野)。

執筆者

寺島まりこ