ギャガコミニュケーションズと東映ビデオが贈る“デジタルシネマ・プロジェクト”の第1弾「クリスマス・イヴ」、第2弾「エコエコアザラク」がこのほど完成しました。去る12月20日には完成試写を兼ねた製作発表会を六本木・オリベホールにて開催。ギャガ・コミュニケーションズ藤村社長、東映ビデオ黒沢専務の挨拶に続き、2作品のキャスト&スタッフが一堂に会しました。「初めての主演でプレッシャーは強かったんですが頑張りました。でも現場は寒かった(笑)」(「クリスマス・イヴ」主演・黒坂真美さん)、「もともとホラー映画は大好きなんです。古賀さんの作品って怖いんだけど切なさがあってとっても好き」(「エコエコアザラク」主演・加藤夏希さん)。撮影から仕上げ、上映までフルデジタルを施行した両作品、ともにロードショー公開は2001年春の予定です。



ラブストーリーを軸にした新感覚ホラー「クリスマス・イヴ」からは雑賀俊郎監督、黒坂真美さん、山村アキラさんが登場。「撮影のため、群馬のペンションに1ヶ月間合宿しました。夜のシーンばかりなのでとにかく寒かった。辛い思い出といえば気温くらいでしたけど(笑)」(黒坂さん)。ミュージシャンとして活躍中の山村さんは本作で黒坂さん演じる敦子のボーイフレンドを好演。「実際、この作品は僕もこれから観るんで(笑)。何を言ったらいいかは微妙ですね」。本編が劇場映画デビューになる監督は「プロデューサーと事前に話していたのがとにかくヘンな映画を撮りましょう、と。結局、ヘンな映画になりました」と嬉しそうに語ってくれました。




「エコエコアザラク」から描けつけたのは鈴木浩介監督、原作の古賀新一さん、キャストの加藤夏希さん、大谷みづほさん、高野八誠さん。加藤さんは過去には菅野美穂、佐伯日菜子らが演じたミサ役のプレッシャーに負けず、「オリジナルな演技を目指しました」とか。声のトーンも動作もスクリーンで見る黒井ミサから想像も出来ないほど軽やかで陽気な彼女。「顔は大人っぽいのに中身は天然」(大谷さん)、「夏希ちゃんのおかげで現場はすごく明るかった」(高野さん)とムードメーカーぶりにも評価があがるのです。ミサの親友を演じた大谷みづほさんは「プライベートで親友はいないのでうまく出来るかどうか心配だったんですけど」と本音が出るも潔さに好感度は高い。古賀先生は「準備段階から関わらせて頂きました。製作に苦労は絶えなかったのですが、新鮮な『エコエコアザラク』になったと思います」。「HAPPY PEOPLE」、「報復<劇場版>」で知られる鈴木監督、やはり相当なプレッシャーがあったでしょうが「漫画のエコエコファンや過去の映画ファンの期待を裏切らないように頑張りました」。

執筆者

寺島まりこ