さる12月6—7日、東京は中野サンプラザで北野武監督日英合作「BROTHER」完成を祝し、文字通りのスペシャルイベントが開催されました。「『BROTHER』2デイズ ライブ&プレミア」は「BROTHER」に縁のあるスタッフ、キャストらのライブ実演、本編の完成披露試写会を日替わりで、なんと同じ座席で楽しめるというもの。本格的な告知はしなかったものの、チケット2000枚はさっさと売り切れ。さて、1日目のライブでは、ビートたけしバンドのほか、本作で衣装を担当した山本耀司さんのヨウジヤマモトバンド、出演の石橋凌さん率いるARBが登場。イカすミドルエイジたちの熱唱に会場は大盛り上がりとなりました。



ライブの前には本編の予告編上映、ライブ中も映像が映し出されたりと翌日の試写会が待ち遠しくなる構成。ビートたけしバンドはヨウジヤマモトバンド、ARBの前後に2度登場。「浅草ロック」、「少年A」、「死んだ犬」と新曲3曲を披露してくれました。“音楽活動もライフワークのひとつ”と断言する山本耀司はギターの弾き語り、時にハーモニカを加え、以外に骨太な肉声を聞かせてくれます。3バンド中、最も古株のARBはさすがに余裕の表情。俳優・石橋凌により馴染みのあるファンも改めて惚れ直したはず。ラストは3バンド+森昌行プロデューサーがギター片手に参入。全2時間30分以上、濃いおじさんたちの濃いライブに観客はふらふらだったとか。
(撮影/中野昭次)

執筆者

寺島まりこ