小学校6年生のしっかり者の夏美と、病気で11年間いばら姫のように眠り続けている姉の愛。ある夏の夜、2人に奇跡が起こり、愛は突然目を覚ます。
8歳の無垢な心を持ったまま19歳になってしまった愛は、夏美を振り回しながらもいろんな世界に連れ出していく。”いちばんきれいな水”のある場所で愛から勇気をもらった夏美は、いつしか愛が目覚めた本当の理由を知るようになる・・・。

2人の姉妹の奇跡の3日間を描いた映画『いちばんきれいな水』。自分の世界を広げる一歩を踏み出す勇気をくれる、とても美しい作品が生まれました。
不思議なのはこの作品世界に入り込むと様々な想いに触れることができるということ。私たちの心にふわりと優しく入り込んできて、忘れかけていた大事な気持ちや、かけがえのない瞬間を思い出させてくれるのだ。

今回”水”という繊細で難しいモノの魅力を見事映像化し、姉妹を優しい視線で見守ったのは、これまで様々なミュージックビデオやCMを手がけてきたウスイヒロシ。この映画が初監督となるが、監督自身の持つ暖かさが作品の隅々で感じ取れるような素晴らしい作品に仕上がっている。

この世界がこんなにも輝いていることを教えてくれた、抱きしめたいほどの愛しさが溢れる『いちばんきれいな水』。ウスイ監督に本作についてお話を伺いました。





—— この映画は愛と夏美という2人の姉妹の物語ですが、男性のウスイ監督が姉妹を描く時にどういうところに気を使われましたか?
「僕には兄がいるだけなので、そういう意味では姉妹についての特に詳しい経験はありませんでした。キャスティングで加藤ローサさんと菅野莉央さんが決定して、いろいろとリハーサルをしたりしていく中で、この2人の関係を撮っていけば自然に姉妹の気持ちが映像として映るに違いない!と考えました。2人の雰囲気を見れば、台本にある気持ちの流れや感情が出していけるんじゃないかなと思ったんです。」

—— おニ人とも”愛ちゃん”とか”夏美ちゃん”とか役名で呼び合っていたので、そのまんまなんだ、って思いました。暖かい姉妹ですね。
「ホントにそうですね。撮影中も”愛ちゃん、ジュースあるよ!”とか叫んだりしてましたね(笑)。2人とも本当は一人っ子同士なんですけどね。」

—— 加藤さんと菅野さんを姉妹としてキャスティングされたのは、どういうところがポイントになったんですか?
「加藤さんはあの笑顔がすごく魅力的だなと思っていました。愛ちゃんの役柄がものすごくピュアな心を持ったまま大きくなってしまったという設定だったので、あの笑顔さえ出れば、そのピュアなところが出るんじゃないかと思ったんです。それが決め手でしたね。夏美ちゃん役の菅野さんには子供たちのオーディション大会みたいなもので出会ったんですが、見ていただければわかるように、素晴らしかったです。オーディションの時も押し出しの強い存在感を持っているタイプではなかったのですが、ただそこにいるだけでもセリフを言わせると”そこにいる”というリアルさがあるところが魅力的でした。」

—— 愛ちゃんが病気で眠りつづけているという悲しい設定にも関わらず、本作では物語をハートフルなファンタジーとして描かれてますよね。どのようなところに気をつけられましたか?
「重い病気なのでもちろん重い側面で考えることもできたと思いますが、あまりそっちの方向にはしたくなかったんです。最初に”愛ちゃんに対して家族はどういう感覚なんだろう?”ということを考えました。そしてその結論としては、生まれたての赤ちゃんを育てている家庭も同じような気分じゃないのかなって思ったんです。赤ちゃんのいる家庭って、赤ちゃんが目に届く環境で生活をしてますよね。愛ちゃん自体がものすごくピュアな存在なので、家族は赤ちゃんを育てているのと同じような気持ちで接したり生活をしてたりするんじゃないかと考えたんです。そういう側面で愛ちゃんを考えていく方がこの映画で伝えたいことが伝わるんじゃないかなと思いました。」

—— 『いちばんきれいな水』には原作がありますが、映画監督デビュー作にこの作品の映画化を選ばれた理由はなんですか?
「これまで映画をやりたいという気持ちがずっと根底にありながらミュージックビデオなどの仕事をしてたんです。声をかけてもらったから、というのが一番の理由ではあります。声をかけてもらってから原作を読ませていただいたんですが、直感的にやれると思いました。それがこの映画を撮る上で大きな原動力になっていていましたね。漫画の持っている雰囲気や空気感にミュージックビデオでやっているような、物語だけで固まるんじゃなくて想像力を掻き立てる部分を感じたんです。そういうところが好きで、やりたいなって思わせてくれたし、共感も得た。これは自分の心の余白と接点を持てるようなお話だと思ったんです。」

—— では原作に監督の想像力を加えた部分が映画の中にはあるんですね。
「そうですね、原作には真理子さんという登場人物はいなかったですし。真理子さんというキャラクターは脚本家とのアイデアで作りました。家族の愛ちゃんへの気持ちも、ウスイという色眼鏡を通したものですね。」

—— 映画を撮りたいという気持ちを持ったのはいつ頃なんですか?
「学生の頃に映画館でバイトをしていたんですが、その時ぐらいから映画を撮りたいと思っていました。その前はずっと体育会系で、剣道とかトライアスロンとかやってて(笑)。映画館のバイトがモノ作りをしたいと思うキッカケになったんですよ。それで映像の現場に興味を持つようになったんですが、学校の先輩でミュージックビデオを作っている人がいたので、映画の現場にいけるようになったんです。そしたら映像を作る方に興味が湧いてきて。そこから数年経ってもシナリオ学校に行ったりしていたので、映画をやりたいという気持ちはずっとありました。」

—— 実際に映画を撮ってみて、映画への想いは変わりました?
「よく”映画は魔物”という言葉を聞いていたんですが、確かに魔物だなと思いましたね(笑)。でも魔物ということはそれだけ魅力的ということだと思うし、醍醐味はものすごく感じました。”映画が最後だ”という言葉もありますが、そういう垣根はなく、また次もやりたいなって思いましたね。脚本があって画作りをしていく、という過程をスタッフ全員で見つめて完成させていく日々を送ることが、ものすごくいいエネルギーになって映画が作れたという歓びもありますし。他ではないものです。」

—— 舞台となっている街並みが素敵ですが、ロケ場所にはかなりこだわられたんですか?
「そうですね、いろんな街を周って見ていく中で郊外の新興住宅街がキーワードになりました。お話の中で、愛ちゃんが持っている秘密などを夏美は知らないで育ってきていますよね。街にも本当は歴史があるのに知らなかったり、いつもの場所の側に意外な場所を発見したりする。新しくできた街って何でもあるから日常生活が短い距離の中で済んでしまうんだけど、ちょっと目線を変えれば発見ができるという設定がある街並みを探しました。」

—— ”いちばんきれいな水”がある場所はセットなんですよね。
「そうですね。ロケ地とセットを合わせたものにCGをプラスしているところもあります。原作にあの場所は地下鉄の駅が出来るはずだったという設定があったので、既に僕の中にビジュアルイメージがありました。単純に負けてはならない!っていう気持ちがありましたね(笑)。それで実際にあの場所を作っていく中で”光が水に対してどういう風になっているんだろう?””水自体はどんな水なんだろう?”というようなことを考えました。水はそのものが瑞々しいものだし、爽快感がある一方で溺れたりとかいう怖いイメージもあったりしますよね。そういうものが全部含まれている環境にしたかったんです。」

—— 水中撮影では苦労されましたか?
「水中カメラの方とイヤホンを使ってやり取りしながら撮影しました。普通のお芝居を撮るよりコミュニケーションを取り難い状況だったので、演じる側にとっても難しかったでしょうね。自然に泳ぐ為の練習会みたいなものがあって、その時に足のつかない水場で泳ぐ時の気持ちなどのイメージ作りを先にやりました。撮影は忙しかったですけど、いいコミュニケーションの中で撮れたので難しさは感じませんでした。」

—— 水の魅力が感じられる映像になっていましたが、どのへんに気をつけられましたか?
「”どれだけあの場所に2人は行きたかったのか””あの場所に行ったことによって気持ちが変わっていくのか”というのが重要なポイントでした。愛ちゃんにとってはどうしても夏美と一緒に行きたかった場所ですし、夏美にとってはこんな素敵な場所があったんだ!って思わせる場所なので、どれだけ魅力的に見えるかがテーマでしたね。泳いでるシーンでは魅力をお客さんに画としてどれだけ伝えられるかというのが一番重要だったので、衣装に関しても水の中で映えるモノを衣装さん自らが泳いだりして服の重さや色を試したりしながら決めていきました。お芝居に関してはあの場所に行くまでの気持ちの流れを2人と確認しながら撮っていきました。2人が最も近づいていく場所でもありますので、その辺は確認しながら作っていったんです。」

—— 泳ぎはあまり得意ではないと記者会見でおっしゃってましたが、加藤さんが泳いでいる姿がとても美しかったです。
「事前の泳ぎの練習会でスタッフも水の中に入って一緒に泳いでみたりしました。それで感覚をつかんでもらったので本番の撮影の時は何の心配もありませんでしたね。スタッフの1人が中腰になった膝の上に足を乗せて蹴延びをしてもらったりもしました。」

—— プールの下から撮ってるシーンで底に小さな魚が泳いでましたが、それはどういう発想で?
「水の深いところって光があまり入らないので暗くなって怖くなってくる部分もあるんですが、あの場所には密かに生きている水の場所であって欲しかったんです。それで生き物がいたらいいんじゃないかと思って、魚を泳がせてみました。」

#—— アニメーションが入るところがありますが、どういう狙いがあったのですか?
「2人の距離が縮まってくるシーンだったので、無邪気さを感じさせる方法で近づいていくところを描ければいいなと思ったんです。単純にやりたかったという気持ちもあったんですが、そういう感じで距離の近さが伝わればいいなと思ったんです。撮影が終わってから2人といろんなアニメーションのビデオを見て話し合いながらアフレコをやってもらったんですが、楽しくやっていきましたよ。2人の設定の関係上、もしああいう風に追いかけられたら愛ちゃんは天真爛漫に夏美をリードしながらも自分勝手に逃げちゃったりするんだろうなっていう感じで(笑)キャラクターのことを考えながら作っていきました。」

—— 愛ちゃんの役作りの上で、監督と加藤さんとの間で相談されたところはありますか?
「最初に加藤さんと会って台本の話をした時に、”愛ちゃんは赤ちゃんみたいな存在”という話はしました。加藤さんの小さい頃のエピソードを聞いたりしたんですが、成長していく上での天真爛漫な部分の儚さというものを感じ取ってもらえていたので、そんなに細かく話をした記憶はないんです。でも撮影が始まる前には2人で流れや、そのシーンの持つ意味の確認の作業がありました。その確認作業の中で覚えていることがあるんですが、夏美が愛ちゃんをおんぶして帰ってくるシーンで”おんぶしてる時って、夏美の匂いとかを感じるよね”っていう話になったんです。現実的にはないのかもしれないけど、赤ちゃんの時からその人の持ってる匂いって変わらないかもしれないって。人の持ってる匂いみたいな直感的なものを愛ちゃんが敏感に感じるということを加藤さんが感じ取ってくれていたんです。目覚めて愛ちゃんが一人で歩いている時に葉っぱに触れるところも加藤さんのアイデアだし、そういうところで感じてもらってるものを表現してもらえれば大丈夫だと思ったんです。指輪を夏美に渡すシーンにどこか儚さを感じられるのも、加藤さんがあのシーンをそういう風に解釈したからなんです。こちらから注文することはなく、確認するだけで良かった。見守ってるだけでぐっとくるシーンを作ってくれたんです。」

—— カヒミ・カリィさんが演じる真理子さんというキャラクターはどういうところから生まれたんですか?
「脚本家の三浦さんのアイデアが最初にあったんですが、叔母という設定も絶妙な距離感でいいなと思いました。カメラマンだという設定はそこから話し合って肉付けした部分です。カヒミさんに最初に台本を読んでいただいた時に”共感を得る部分が多いです”と言われて。そこからまたカヒミさんと話し合って真理子という役柄は作られていきました。」

—— カヒミさんをキャスティングされた理由は?
「台本上で出来た真理子という役柄を考えた時に、”存在感もあるけど透明感もある””不思議なんだけど現実感もある”というようなキーワードがあって、カヒミさんの名前が浮かんだ時にピッタリかもしれないと思ったんです。台本を読んでもらってから喋り方などを一緒に考えて馴染ませたりしながら進めていきました。」

—— この映画に使う音楽を選ぶ際に重要視した部分はありますか?
「自分が聞きたい音楽でやりたいという気持ちがありました。自分の持ってるCDの中でこのシーンだったらこの曲がいいなというイメージ作りをして、なんちゃってサントラを作ったんです。そういう意味であまり自分の中には違和感はないんですが、音楽が大人っぽいことに疑問を持たれたりもして気がついたことがあります。この映画の雰囲気が透明感や行間がある感じ、ちょっとフワフワした現実を持っていたりするので、そういう気分を出すのにボサノバが気持ちいいと思えたんじゃないかと最近は思うんです。」

—— アマドリさんの主題歌もこの映画の為に作られたそうですが、監督からの注文はあったんですか?
「途中の段階の詞を見せてもらったんですが、その時は進む方向が2つあったので僕が思っている方にしただくようにお願いしました。水って何だろう、ということについて僕の考えをアマドリさんに伝えてできたのが今の曲なんです。出来上がったものを聴いた時は気持ちいいものにしてもらえて良かったと思いました。」

—— スタッフとはこの映画が初めてなんですか?
「撮影をされた蔦井さんは僕がまだアシスタントをやっていた頃にスピッツのプロモーションビデオで一緒にお仕事をやらせて頂いたことがありましたが、僕が監督になってからは仕事をしたことはなかったですね。あとは照明の中須さんも何本かミュージッククリップでご一緒したことがあったので、この2人には是非お願いしたいという気持ちがあってお願いしました。他のスタッフとは初めて会う状態で、撮影前にコミュニケーションを取ったりしましたが、ホントにいい現場でした!映画の現場は初めてだったので比べることはできませんが、皆”こんないい現場ないね”って言うぐらいに雰囲気を楽しんでもらえて。そういうものが撮影スタッフにも役者にも伝わっていって、お互いの相乗効果でどんどんチームが一つになっていく感じがありました。撮影は20日間という短い期間だったんですけど、すごく楽しくて豊かな日々でした。」

—— ミュージックビデオとの違いは物語があるところだとおっしゃってましたが、物語を映像で紡ぎ出すということをどのように感じていますか?
「ミュージックビデオは言葉で紡いでいくように物語を感じさせることが多いんですよ。演奏するシーンが全くないものも作ったことがあるんですが、その時は画の力でどれだけ伝えられるかというところに力点がありました。映画にはセリフもお芝居のコミュニケーションもあって、言葉を発することで伝えられる情報がものすごく豊かにあるのが発見でした。作り方自体も違いがあって、ミュージックビデオの時は絵コンテを作ってから撮っていくことが多かったんですが、今回は絵コンテがほとんどない状態だったんです。お芝居に対してどういう風に撮っていこうかということを大事にしたんですね。現場がその場の空気でアイデアが生まれてくるという豊かさのある環境だったので、そういうところもものすごくおもしろい発見でした。でも撮影が終わって考えてみると、お芝居を撮るというのも演奏している姿をどうかっこよく撮るのかを考えることに似ていたんだなと思いました。」

—— では初めて監督をした映画をこの世に送り出すことに対してどのような気持ちを持っていますか?
「嬉しいですね。ちょっと恥ずかしいですけど(笑)。ホントにたくさんの人に観てもらいたいし、どういう風に観てもらえるのかも楽しみです。」

—— 愛ちゃんのピュアさがすごく魅力的ですが、そういうものを失わずにキラキラしながら生きていく為のアドバイスはありますか?
「自分を含めてですが、ちょっと見方を忘れているだけだったりすることが多いと思うんです。いつもと違う帰り道を通るだけで発見があったり、自分が今いる場所からちょっと動くだけで何か見つけられることって多いと思うんですよ。たぶんなくしたんじゃなくて忘れているだけなんじゃないかと思いたいし、そう思う。そのためにどれだけ自分が角度を変えられるか、一歩動けるか、きっとそれだけで変わっていけるんです。そういう風にできる方が楽しくなると思いますね。」

—— 監督が見方を少し変えたい時に何かされることはありますか?
「車でどこか遠くに行ったり、昔行っていた場所に行ってみるとその風景が変わっていたりとかして発見があたりもするし、逆に電車に乗ってみたりもしますね。昨日は自然が多い場所に行って夜までブラブラしてたんです。その場所で抜け殻から脱皮しようとしているセミを見たんですよ。セミの抜け殻を見た時点で随分久しぶりだなと感じたのに、そんなものが見れた。行ってみたからそんな発見ができたんだなあって思いました。ホントにちょっとしたことだけで変わるんだなって実感しましたね。」

—— エンドロールで流れる映像もおもしろいですね。カチンコが出てきて驚きました。
「あのシーンを撮影をしている時のスタッフの空気はちょっと不思議な空気だったんです。撮影の最終日ではなかったんですが、皆なぜか感極まってる状態で。それでその空気の中であえて気持ちを抑えて撮影のスタンバイをやっていて。それは役者も撮影スタッフも皆そういう空気だったんです。あのシーンの撮影の時は現場で『男と女』の音楽を流していて、それに合わせて夏美達がピアノを演奏する中で愛ちゃんは寝ているという演技をしてもらったんです。なので非常にミュージックビデオ的な現場だったんですが、そこで出たカチンコがものすごくその時の現場の空気を印象的な一コマにしていたので、すごく入れたかったんですよ。」

—— 監督が好きな作品や、今回イメージした作品はありますか?
「意外かもしれませんが『少林サッカー』とか好きなんですよ(笑)。あとは『トレマーズ』とか『吠える犬は噛まない』も好きですね。音楽の趣味もそうなんですが、あまり片寄ってなくて、いろんなものが好きですね。この映画ではそういうものの断片がたぶん出てきてると思います。」

—— 今後手がけたい作品のビジョンはありますか?
「映画を是非やりたいという気持ちはいっぱいあるんですが、自分の中でまだ固まっていないモヤモヤばかりで。一方で今回はものすごくピュアなモノだったので、今度は汗臭くて男っぽいモノもやってみたいし。優しさの中にはきっと陰もあるだろうから、もっと人の持つ陰の部分を映してみたい気持ちもありますね。自分の中の可能性を探したいし、発見もしたい。漠然としたものはたくさんあります。」

執筆者

umemoto

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