この夏公開される感動超大作『花田少年史〜幽霊と秘密のトンネル〜』。「実写化は無理!」と言われてきた作品なのに、原作から飛び出してきたような一路をキュートに、そして時にコミカルに演じきったのは須賀健太くん。11歳という年齢にも関わらず、これまでに数多くの作品で役者として活躍してきた彼の実力はその出演作を観ればわかるだろう。
本作では今まであまり見ることの出来なかった元気な少年を演じ、新たな一面を見せてくれました。とてもしっかりしているのに、子供だけが持つ独特な雰囲気をもまだまだ持っている。そのバランスが更に人を惹きつけるものとなっているのでしょうか。
そんな須賀くんの不思議な魅力に迫ってみました!





——一路はすごく演じやすかったそうですね?
「そうですね。すごく素の自分に近かったので、演りやすかったです。」

——お父さん役の西村さんと、お母さん役の篠原さんとは共演されていかがでしたか?
「西村さんは最初は怖いのかなって思ってたんですけど、すごく優しくて話し掛けてくれたりしました。篠原さんもおもしろい方で、おもちゃのゴキブリで遊んだり、ろいろ話したりしました。」

——同級生にこの映画を薦める時はどんなふうに言いますか?
「おもしろいと思うから観て!って言います。見所もたくさんあるし。嵐のシーンの撮影が結構大変だったので、観て欲しいですね。」

——監督が「須賀くんがどうしても一路を演りたいと言ってくれた」とおっしゃってましたが、そこまでやりたいと思ったのはどうしてですか?
「本当にやりたかったんです。アニメを夜中にたまたま観たことがあったんですけど、その後映画化の話があることを聞いて思い出したんです。すごく印象的で。自分に近かったからやりたいなって思いました。」

——1度死んでしまって体から魂が離れてしまうシーンがありましたが、幽体離脱した気分は?幽霊と話をする役ですが、どんな気分でした?
「幽体離脱ってよく話を聞きますけど、ホントにやってみたいなって思う時があります(笑)。あれは初めてワイヤーを使った撮影だったんですけど、楽しかったですよ。ホントに幽体離脱していたとしても楽しかったかなって思います(笑)。」

——CGのところはどんなふうに演技したんですか?
「監督にそのシーンのことを詳しく教えてもらっていたんですが、やっぱり結構大変でした。ブルーバックで撮影したので周りに何もなかったんです。完成したのを見た時は、本当に飛んでるようにみえるくらいだったのですごいなって思いました。監督がいろいろ言ってくれたので上手くやれたと思います。」

——幽霊は怖いですか?
「優しい幽霊だったら会いたいですけど、怖いのはちょっと・・(笑)。実際に見たことはないですけど怖いことは怖いですね。テレビでやる体験談みたいなのは怖くないんですけど、ホラー映画はあまり見ないです。」

——完成した映画を見て、撮影中と印象が変わったりしましたか?
「広島で撮影したんですけど、すごく空とか海が綺麗だったんです。それがもっと綺麗に映っている感じがしたし、自然に見せてくれてると思いました。」

——すでにたくさんの作品に出演されていますが、どういう感じの作品が好きですか?
「やりやすいのはやっぱり一路みたいな素に近い役ですね。今までは病気だったり静かな役が多くて、元気な役は『花田少年史』が初めてぐらいだったんですけど、こういう役ももっとやってみたいなって思いました。」

——アニメを見た後に漫画の原作を読まれた感想は?
「アニメだと声や色がついてますけど、本だと全部についてるわけじゃないっていう違いがあって。漫画だと声は想像しなくちゃいけないけど、アニメではしなくてよくて。でも話は漫画もアニメも同じだったので、すごく読みやすかったです。もうアニメの声を覚えてたので漫画を読むときはその声を想像して読んでました。」

——役作りはどんなふうにしたんですか?
「今回は役作りはしてないです。ホントに素です。」

——おもしろいシーンがいっぱいありますが、おもわず笑っちゃったこととかありましたか?
「北村さんにお弁当を吹き出すシーンでは、吹き出した後の顔が見れませんでした(笑)。想像以上におかしくって、笑ってしまうこともありました。」

——セリフはどうやって覚えてるんですか?
「覚え方はないですけど、1回目はどういう感じで言うのかを考えて、それが決まったら覚えていく感じでやってます。」

——頭をまるめた時の気分は?
「小さい頃はスポーツ刈りで、前に一度やったことがあるんです。だから抵抗はありませんでした。でも改めて頭って丸いんだなって思いました(笑)。それに1時間前は髪があったって思うと不思議でしたね(笑)。最初のシーンは鬘で、暑かったし痒かったんですけど、傷の特殊メイクをする時間がかからなかったので朝早く起きなくても大丈夫だったのは助かりました(笑)。」

——演じてみて一番楽しかったシーンはどこですか?
「全部ですね。シーンって言うよりも、監督や他の役者さんと話したりしたことが全部楽しくて。撮影もすごくおもしろかったです。」

——喜怒哀楽が激しい役ですが、涙とかはすぐ出てきたりするんですか?
「今回はあまり泣かないんです。変な顔とか笑うことの方が多くて。変顔はやってみたらできました(笑)。1つは前から練習してたモノで、他は全部今回初めてやりました。」

——篠原さんとの掛け合いのテンポがすごくよくて、自然に笑っちゃうシーンがありました。篠原さんとはすぐに感覚がつかめたんですか?
「原作も見てたから、どういう感じで掛け合うかがわかってたような気がします。でも篠原さんがセリフを言ったら言い返すようなシーンが多かったので、篠原さんがどうくるのかというのを考えながらやってました。」

——撮影の合間は皆さんとどのように過ごされたんですか?
「幽霊役の安藤さんとはカブトムシを採って遊んだり、家族とはトランプをやったりしてました。友達役の子達とも遊んだりして楽しかったです。ゲームとか鬼ごっことかやってました。」

——アドリブで言ったところはありましたか?
「あんまりないですけど、落とされるところでズボンにシャツを全部入れるところは監督と考えて即興でやりました。」

——夏休みはどんなふうに過ごしてますか?
「ラジオ体操とか(笑)。午前中は勉強して、午後からはボーっとしてるか友達と遊んでいるかですね。家がマンションなんで、中でゲームとか鬼ごっこをしたりしたます。外でも野球をやったりします。」

——犬のジローとはどうでした?
「初めはどうなんだろう?って思ったんですけど、思いもよらないほどすごく賢くて。パコちゃんっていう名前なんですけど、指示をする人の言うことをすごくよく聞いていてやりやすかったので偉いと思いました。ウチは弟がまだ小さいので犬は飼えないんですけど、妹は飼いたかったらしくてゲームで犬を育ててます。」

——広島でおいしかったものは何ですか?
「お好み焼きとか生のタコがおいしかったですね。タコは撮影の合間に漁師さんに採ってもらったりしました。」

——地元の人とは仲良くなったんですね。
「結構お話したりとかしました。船でのバックの撮影の時に僕の変わりに坊主になる子がいて、その子とは仲良くなりました。」

——トイレは夜に外まで行くのは嫌ですか?(笑)
「嫌です!(笑) 夜はやっぱ行けないですね。一路みたいに庭にすることはないですけど(笑)。」

——水に浸かっているシーンは辛くなかったですか?
「初めは寒かったですけど、楽しかったです。プールをスタジオに作って、波を出したり本物の漁船を置いたりして撮影しました。でもすごくしゃべりにくいし動作が鈍くなるので、動作を大きくしなきゃいけなかったり、しゃべっても声が嵐に負けちゃうところが大変でした。それに夜というのもあるし、雨も降ってたのでよく見えなかったりもしました。西村さんは助けてくれて、「冷たくない?」とか声をかけてもらいました。」

——この映画はデジタル作品でCGもいっぱいですが、何か今までと違ったことはありましたか?
「今までと違ってビックリしたのは自分の頭です(笑)。デジタルだからって変わったことは特になかったですね。」

——好きな映画はありますか?
「『交渉人 真下正義』が好きです。すごくおもしろくて、劇場で2回見てDVDも買いました。刑事役で声を変えてみたりしたいです(笑)。映画は好きで、劇場で一週間に一回は観ます。」

——映画とドラマとどちらが好きですか?
「あまり変わらないですけど、映画は期間が長いところがいいですね。現場も映画の方が人数が多いし、ワイワイできるとこも好きですね。」

——もしもタイムスリップできるとしたら未来と過去どっちに行きますか?
「未来に行きます。30歳の自分がどうなってるのかとか、車とかケータイはどうなってるのか気になります。30歳の自分の顔は見たくないけど(笑)。夢が探検家なので、探検しながらこういうお仕事をやっていたいですね。今はこの仕事が楽しいから、どうなるかわかんないですけど。アマゾンとかジャングルを旅してみたいです。いろんな生物がいておもしろいし、新しい動物を見つけて名前をつけたいです。そこに家を建てたりして、住んでみたいとかも思いますね。」

——ものすごいしっかりしてますけど、演じることは昔から好きだったんですか?
「保育園での学芸会とかは好きでした。意識し始めたキッカケはわかりませんが、知らず知らずのうちにこうなってました。」

——今ハマッてることはありますか?
「PSPの『BLEACH』っていうゲームが好きです。あとずっと前からハマッてるのは鬼ごっこ!大好きなんですよ。逃げる方が好きです。友達と逃げる地区とか決めて何時間か鬼ごっこしてみたいですね。地区のギリギリまで逃げて待機します(笑)。」

——どういう人に観てもらいたいですか?
「家族の話が多いので家族で観にきてもらえればいいですね。でもとにかく皆さんに観て欲しいです。小さい子からおじいちゃん、おばあちゃんまで。」

——家族の方は観られたんですか?
「はい。自分から聞くのは恥ずかしいので、感想を向こうから言ってきてもらえると嬉しいです。今までは一緒に見たりしてました。家族より友達に聞く方が恥ずかしいですね。」

——中学に行くのは楽しみですか?
「どんな友達ができるのか楽しみです。部活はいいのがあれば入りたいですね。」

——これだけは譲りたくない!というものはありますか?
「戦隊モノのロボットは弟にもあんまり譲りたくないです。あと、変顔!(笑)」

——自分の出た作品はチェックするんですか?
「自分でチェックするよりも、お客さんの反応を見ます。『花田少年史』を観て笑ってくれている人を見ると嬉しいですね。」

執筆者

umemoto

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『花田少年史〜幽霊と秘密のトンネル〜』公式HP

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