仮面の下にひそむのは、愛か憎しみか。
世界で一番有名な、哀しくも美しい愛の物語。
世界最大の観客動員数!8000万人が観た、あのミュージカル 待望の完全映画化!
今回の映画化は、劇場という枠を超え、映画でしかなし得なかった数々の名シーンが盛り込まれている。廃墟となったオペラ座が過去の輝きを甦らせる冒頭のシーンは、最新のSFXを駆使。目を奪われるダイナミックな映像で、現在から過去へと一瞬にしてワープさせる。物語の象徴ともいえるシャンデリアは、世界的に有名なスワロフスキー・クリスタル製。逃げまどう観客の中を巨大なシャンデリアが落ちていくシーンは、息を呑むスペクタクルだ。

2005年1月29日(土)より、日劇3他全国東宝洋画系にてロードショー




Q本作を撮る上で大変だったことは?
A人に説明する時に僕が乗り越えなくてはならなかったことは、基本的にこの映画は全部歌だということだった。映画関係者からこんな風に言われたことがある。「我々はオペラハウスで歌うことは理解できる。でもなぜ屋根の上で歌うのかは理解できない。」でもそれがミュージカルというもので、『サウンド・オブ・ミュージック』では山で歌う。修道院の中だけで歌うわけではない。つまり我々は実際、文化と闘っているんだ。映画でミュージカルはうまくいかないと思われてきた。長い間そうだった。そして『シカゴ』が登場した。もちろん非常に異なるタイプのショーではあるが、あの映画で面白いミュージカルは映画になりえるということが証明されたんだ。

Qジョエル・シュマッハー監督との仕事について
この映画にはすばらしい目だけでなく、音楽に対するすばらしい耳を持った監督がいた。なぜここでカットすることができないのか。そのミュージカル的理由を理解してくれていた。そしてそのミュージカル的理由が全てを引っ張っていた。それがジョエルとのコラボレーションのすばらしさの一つだ。我々は最高の時を持つことができたよ。

Qキャストについて
Aこの映画は歌で構成されている。だから本当に歌える俳優を配役しなくてはならないと決心していた。とても誇りに思っていることは、配給会社相手にデモンストレーションした時も本人達が実際に歌を歌えたことだ。僕はただ伴奏しただけだった。興奮したよ。まだみんな半信半疑だったからね。だがエミー・ロッサムはメトロポリタン・オペラで学んだ17歳のすばらしい声の持ち主だし、パトリック・ウィルソンはすばらしく自然で叙情的なテノールで、しかも「オクラホマ」などに出演するミュージカル俳優だ。そしてジェラルド・バトラーはロック系のテノールだった。それに彼らの声のバランスがとても重要だった。ファントムには少しロック的な感性があり、少し荒削りで、少し危険で、型にはまらない歌手が必要だった。なぜならラウルを演じるパトリック・ウィルソンが見事な叙情的テノールだし、映画を見た時にクリスティーヌがなぜファントムに惹かれるのか、観客がすっと理解できなくてはならないからだ。ファントムには危険な香りが漂う。それを我々は声で表現しなくてはならなかった。

Q本作のみどころは?
A映像も音楽もすばらしい映画だ。舞台版の見事な映像化だと思う。これ以上よくなりようがない。すばらしい映画だよ。実力で立っていける映画だと思うね。

執筆者

Yasuhiro Togawa

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