世界最強のファンタジー、「ハリー・ポッター」シリーズ第二弾『ハリー・ポッターと秘密の部屋』のPRに主人公のダニエル・ラドクリフとプロデューサーのデイビッド・ヘイマンが来日した。
ダニエルくんは「ぜひ日本に行きたい!」という希望が叶っての来日だけに、会場に着くなり「日本語を勉強してきました。日本のみなさんこんにちは。ダニエル・ラドクリフです。日本に来ることができて大感激です。」と流暢な日本語で挨拶をし、訪れた報道陣を沸かせた。プロデューサーのデイビッド・ヘイマンは「日本の皆さんにあたたかく迎えられ大変うれしく思う」と笑顔で挨拶。
この日はハリーのトレードマークともいえるメガネはなく、シャツにジーパンというラフな姿で登場したダニエルくん。長旅の疲れも見せず、フラッシュの嵐にとまどいながらも13歳とは思えないしっかりとした受け答えをしていた。
前作よりハードなアクションをこなし、ハリー同様一回り成長した彼の会見模様をお届けする。

*『ハリー・ポッターと秘密の部屋』は2002年11月23日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にて絶賛公開中










質問:ファンタジーが文学、映画とブームになっているが、このことをどう思いますか?

ダニエル・ラドクリフ(以下ダニエル):
(ハリー・ポッターシリーズに関して)ハリーは言わばアウトサイダーな存在。その彼がみんながビックリするようなことをする。自分の信念を強く信じて、自分の道を歩んでいく。その生き方が人々に受け入れられたのではないでしょうか。
また本には友情・勇気・忠誠などがメッセージとして込められていて、それが読者に伝わり、支持されているのではないでしょうか。

質問:「ハリー・ポッター」シリーズの映画化を決めた理由は?

デイビッド・ヘイマン(以下デイビッド):
(「ハリー・ポッターと秘密の部屋」を)97年に初めて読んだ。当時15歳と11歳の妹と弟がいて、彼らと本について話しました。これを映画にしたらどうかな、ということをね。まさにその時は本に恋したようだった。
この本にはダニエルが言うように友情・勇気・忠誠に加え、家族への愛がある。これは我々の心を打つし、またとてもファニーで面白い。そして感動的だ。これはぜひ映画化したいと思った。
だから原作者のJ・K・ローリングに「私たちは本の持つ精神を傷つけない。本を忠実に映画化する。」と申し出たんだ。本に忠実に映画化するためにはあらゆる努力を惜しまないと彼女に約束したんだ。加えて彼女とは同世代だったからね。いろいろと話して、彼女が信頼してくれたんだ。おかげで素晴らしい旅に出ることができたよ。

質問:有名になってなにかよかったことは?

ダニエル:
ベン・スティラーやティム・ロビンスに会う機会ができたことだよ。(会場爆笑)

デイビッド:
ルパート・グリント(ロン役)が同じ質問を受けて、こう答えていたよ。
この映画に出演したことで先生が(自分に)いい待遇をしてくれるようになったんだ、と。でも暴露したことが先生にバレて、フットボール場のゴミ掃きさせられたって。(会場また爆笑)

質問:今後もハリー役を演じるのですか?

ダニエル:
理屈では(ハリーも自分も成長しつづけるので)演じ続けることはできるけど、今のところ3本目までやることが確実かな。

質問:空港でもたくさんのファンに囲まれましたが、来日してみていかがでしたか?

ダニエル:
信じられない歓迎ぶりに驚きました。
日本はどんな国なのか、どんな文化を持っているのかぜひ知りたいですね。









質問:今後演じてみたい役は?

ダニエル:
シンプソン(アニメ)の声優をやりたいんだ。どんな役でもいいからやりたい!!

質問:もし魔法を使えるとしたら?

ダニエル:
空を飛ぶなんていうのももちろんいいけど、透明マントをかぶってロックコンサートに行きたいな。

質問:俳優としてホグワーツでどんなことを学んだ?

ダニエル:
この2作に出演したという経験が、僕の俳優としての開花につながったと思います。これ以前の出演作は、ハリー・ポッターとは比べられないぐらいスケールが小さかった。今回はじめてこれだけ大きいスケールの中で一つの作品がこんな風に作られるのかということを目の当たりにできたことは、素晴らしい勉強になった。

質問:ダニエルくんをはじめとした子役3人の成長についてお聞かせください。

ダニエル:
(映画の撮影があった)2年半という歳月を経て、いろいろな変化があった。
しかしこの変化は、映画(の出演)がなくても、ティーンエイジャーゆえの変化が(この2年半の間に)起きていただろうと思います。

デイビッド:
子役の3人はもちろん肉体的に成長したが、俳優としても実にすばらしく成長している。感情的な演技も上手くなったし、フォーカスした演技やディテールな演技もできるようになった。またダニエルの両親は(彼が映画に出演していても)ノーマルな家庭を保っていた。しかし11歳の頃と比べると彼が聞く音楽は変わった。このようにある意味で変化があり、またある意味では11歳の頃と同じであったんだ。2年半という撮影期間については、子役の起用に厳しい規定があって一日に演技できる時間は4時間30分なんだ。1時間ごとに休憩もいれなければならない。そのため撮影は300日間にも及んだんだ。

『ハリー・ポッターと賢者の石』では衛星記者会見だったが、今回は主役のハリーの来日が実現した。次回の『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』ではダニエルに加えエマ・ワトソンやルパート・グリントの3人が揃って来日できることを期待したい。

執筆者

Mika Saiga

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