伝説のモンスターたちに闘いを挑む、知的でセクシーなニューヒーロー主人公ヴァン・ヘルシングを演じるのは、米「PEOPLE」誌の“世界で最もセクシーな50人”に選ばれたヒュー・ジャックマン。
驚くべき強さと美しさを併せ持つアナ王女には『パール・ハーバー』のケイト・ベッキンセール。
物語の重要な鍵を握る役を演じる共演陣も、『ムーラン・ルージュ』の演技派リチャード・ロクスバーグ、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのデヴィッド・ウェンハムや、本作がハリウッドデビューとなるバレエ界の貴公子ウィル・ケンプなど個性豊かな顔ぶれが揃った。
観客を別世界へとさらうスリリングな冒険は、あらゆる世代の観客を興奮させる、まさに体感型のスペクタクル・アドベンチャーだ。

※2004年9月4日より日比谷スカラ座1他全国東宝洋画系超拡大ロードショー

© Michael Brandt




−−−スティーブン・ソマーズ監督について教えてください。
これはスティーブンの物語だ。彼がこの物語もアクションも何もかもきっちりと面白く作りだした。キャラクター達も新鮮で、それらをうまくまとめあげていく力に驚いたし、感心した。それも非常に勇気ある方法でね。プロットも人を驚かせるものだし、つなぎ合わせていくアイデアがすばらしい。
それに彼は完全に俳優を信頼しているんだ。そこまで信頼しなくてもっていうくらい僕を信頼してくれた。心の広い人だからね。彼は常にまったく違うタイプの俳優を配役する。俳優はもう一度彼と仕事がしたいと思っているはずだよ。僕もそうしたい。彼はまさに俳優のための監督だ。
最後に、彼はこのジャンルの才能に長けてもいる。アクション・アドベンチャーに関してスティーブンの右に出る人間はいないだろう。さらに俳優の真価を発揮させてくれる監督でもある。なぜなら彼にとっては感情やロマンス、キャラクター、その織り成す関係がとても大切なものだからだ。

−−−映画のセットについてどう思われましたか?
毎日セットに入ると、手作りのすばらしい衣装を着た大勢のエキストラがいて、それは見事だった。教会で撮影されたあのシーンは、僕が今までに見たどのシーンよりも美しいものだったし。セットに失望してしまうような撮影もたくさん経験しているが、そういった映画では特殊効果をたくさん使い、いろいろなものをごまかして撮影するから、見かけはすばらしくても中身は何もないものが多い。でもスティーブンは一つの遊園地を作ってそこで撮影しているみたいで本当にすばらしかった。そこにいられて幸せだったし、本当に魅了されたよ。あんな経験はめったにできるものじゃないからね。

−−−ケイト・ベッキンセール(アナ王女役)と共演された感想は?
ケイトはとても強い人だ。彼女は自分のことをそんなふうには言わないだろうし、イギリスの繊細な薔薇みたいに見える。でも彼女は強くて、タフなんだ。
あるシーンで僕が走りながらケイトの足をつかんで前に振るところがあった。ヴァンパイアの花嫁たちが飛び交いながら僕たちをつかみ、その手を離す。僕たちは地上に落とされ、彼女は僕の体の上で膝をつく形にならなくてはならなかった。アクションの前に、ケイトは「一度スタントの人にやってもらいたい」と言った。客観的に見ることができるからね。そこで僕はスタントと一緒にやったが、肩がむちゃくちゃ痛かったよ。それに約5mのところから落ちるのは並大抵のことじゃなかった。僕はケイトに「どうする?」と聞いたら、ケイトは「全然、平気よ」って言うんだ。僕たちは3テイク撮ったが、ケイトは見事にやってのけたし、スタントよりうまかったよ。すごい女性だ。
−−−ワイヤーアクションはどうでしたか?
ワイヤーをたくさん使って、ものすごく大きなワイヤー装置が組み立てられたんだ。説明するのは難しいが、それはフットボール場を二つ合わせたくらいの大きさで、その頭上に15本くらいのワイヤーがピンと張られた。その端にカメラが取り付けられて、撮影が始まるとそのカメラが時速24キロくらいのスピードで移動するんだ。空中を飛んで、回転して、花嫁達の視線を映し出す。それはすごかった。見事な技術だよ。見ているだけで鳥肌ものだった。

−−−共演者たちとの仕事はどうでしたか?
「『ヴァン・ヘルシング』はヒューのオーストラリア仲間を全員配役した映画じゃないか」ってシュラー・ヘンズリー(フランケンシュタイン役)が言っていたが、実際その通りだ。(笑) とにかく、最初は意識したわけではなくても結局はすばらしい雰囲気の撮影現場になった。みんな友達だからね。僕はリチャード・ロクスバーグ(ドラキュラ伯爵役)もデヴィッド・ウェンハム(カール役)も、もちろんシュラーもよく知っている。全員が揃ってこんな大作に出演できるんだ。もう大満足だよ。楽しかったしすばらしい経験になった。

執筆者

Yasuhiro Togawa

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