日本映画界の異色のひと、山本政志最新作「リムジンドライブ」の完成披露試写会&舞台挨拶が26日、渋谷公会堂にて行われました。何を隠そう、本編は邦画ではございません。全スタッフがアメリカ製、キャストもこれがスクリーンデビューにして主演を張ったT.M.スティーブンス(ご存知!ファンク・マスター)はじめ、殆どがアメリカ人。当然、台詞は英語なわけで「ちゃんと英語に聞こえてますよね!?でも、全く喋れないんですけどね」(キレ男ナオを演じた鬼丸)、「むー、苦労してアレですから申し訳ないんですけど…」(ヒロインギャル役の仲祐香子)と皆さん、頑張ってくれたようで。公開は5月下旬。シネセゾン渋谷とテアトル池袋にて同時レイトロードショーとなります。「映画1本撮ったら街で遊ぶのが主義。いろいろイベント考えてるので遊びに来てください」とは山本監督の談。





「リムジンドライブ」は99年にニューヨークに1年間滞在した監督が“ニューヨークで映画撮りてぇなぁ”と思った時からスタートしたとか。スタッフ、キャストのコーディネーター役は監督自ら担当。黒人リムジンドライバーに抜擢されたT.M.スティーブンスは「アリガトウ!マサシ!監督は有名、無名にこだわらずいろんな人にチャンスを与えてくれるんだよ」。世界的ベーシストながらこの謙虚さ!!
仲祐香子は文字通り監督に海で拾われ、演技ド素人ながらオーディションで見事ヒロイン役“エリ”を獲得した。劇中ではいわゆるガングロ(死語か!?)だが、舞台挨拶では顔が白かった。「あんなに真っ黒くて申し訳ないです」(仲)。
エリの彼氏でギャングに憧れるキレ男を鬼丸が怪演。劇中でもプライベートも怖すぎる男が(元暴走族の頭らしい)この日はなんとなくフラフラ、ソワソワ。「緊張してます。こんなにたくさんの人前は…。とっても緊張します」だそう。
エリの元彼氏で間抜け男を演じた津田寛治は山本作品に出たいがために自腹を切ってニューヨークに駆け付けた。「自費で来るなら出してやるって言われたんです(笑)」。ギャラはもらったそうです、念のため。
本作品は5月下旬の公開までトークショーやらイベントが目白押し。4月28日にはシネセゾン渋谷で“リムジンPOPin‘ナイト1”が、5月12日には“リムジンPOPin‘ナイト2”がテアトル池袋で行われる。

執筆者

寺島まりこ

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作品紹介
山本政志監督の全編NYロケ映画『リムジンドライブ』イベント