丸の内ピカデリー2で行われた「BROTHER」初日舞台挨拶を待ち、800人が徹夜した!!大阪から駆けつけた人がいると思えば、2日前の木曜日から並んでいたツワモノもいた!「本日は雲ひとつない雪に恵まれまして…」とギャグを飛ばすも監督キタノはちょいフラ気味。「昨日38度の熱が出て、大丈夫かなと思っていたら、今日になって40度まであがってしまいました。めまいがします(笑)」。具合が悪かろうと、良かろうと観客の興奮は冷めやらず、北野組一堂が舞台にあがる際の“うわー、すげー、かっこいいー”の文字にすると愚にもつかない嬌声は最後まで途切れることがないのだった。




観客の熱狂もさることなら、クルーの多さもさすが世界の北野武。日本の映画人でこれだけ動員できる舞台挨拶もないのでは。熱のあった監督は当然という気もするが、キャスト一堂、上気気味だ。「こんなに素晴らしい映画の先輩と仕事ができて嬉しい。これだけたくさんの人の前に立てて嬉しい」(真木蔵人)、「この作品に出演でき、誇りを感じています。今日来てくれた皆さんも自分のなかではブラザーだと思っています」(寺島進)、「木曜日から並んでくれた人もいたそうで…友達にも是非宣伝してください(笑)」(加藤雅也)。北野映画常連の大杉漣、「キッズ・リターン」以来の石橋凌もそれぞれ、「また一緒に舞台挨拶できて嬉しい」、「現場でいい刺激を受けました」とコメント。
「BROTHER」は基本的に男映画だが女性客の姿も目立った当日。「俺の映画は男はもちろん、女の人も入らないことで有名なんだよね(笑)。次は恋愛ものでいきましょう」(北野監督)と言うのだった。
(撮影/中野昭次)

執筆者

寺島まりこ