闘わなければ男じゃない!闘いこそ自分をみがくこと! 大仁田厚バトルトークショー in 『爆闘!バトル映画祭』
3月31日より東京と大阪で『爆闘!バトル映画祭』が始まった。アクション、バイオレンス、サイコ・ホラーなど等、選りすぐりのバトル映画最新作10本を集めて、一挙に上映してしまおうという娯楽派の映画ファン垂涎のこの映画祭を記念して、3月28日に九段会館にて映画祭上映作品である『マネー・ゲーム』の特別試写会と、闘う男と言ったらこの人、プロレスラー大仁田厚さんを迎えてのトークショーが開催された。題して、“大仁田厚バトルトークショー in 『爆闘!バトル映画祭』”。大仁田さんは、勿論アクション映画が大好きで、特にTVシリーズの『コンバット』や『スパイダーマン』などあまり強くない、地味なアンチ・ヒーロー系の男たちが戦う映画に魅力を感じるとのこと。そんな大仁田さんにとってバトルとは、「自分をみがくこと」。それでは、28日の熱いトークの模様をレポートしよう。
司会を務めるGAGAの西さんの紹介で舞台に登場した大仁田さんは、トレードマークともいうべき皮ジャン姿。春らしい陽気だったこの日、実際皮ジャン姿はそろそろ暑すぎ…だとしても、男はやっぱり皮ジャンというわけ。
さて、男が弱くなって久しいと言われる状況に関して、大仁田さんは「女性は本来はもの凄く強いものだと思っていたが、今までそれを垣間見なかった男性に対する報復…というか、アンチテーゼだと思う。」と喝破。そうした中で、今こそ男達が男を見せなければ、存在価値をを失ってしまう時代だからこその“バトル映画祭”なのではと。
映画祭のポスター・アートに使われているのは、やはり熱い男を描かせればこの人をおいていないという、本宮ひろ志さんの『サラリーマン金太郎』。“男が一歩外に出れば、そこは戦場なんじゃあ!”という、本宮マンガの生き方、常に闘う姿勢には、大仁田さんも共感するものが多いという。「すごく一方的なんだけど、そんな一方的な世界があってもいいんだ」と、戦いも、人生もそしてトークも直球勝負の大仁田節が炸裂だ。
この日の会場は、時節がらかリクルート・スーツの若い人の姿も目立ったが、「この時代に、今から就職活動をしようとしている人たちに、頑張ってくださいと言うのは安易だ。あなた方の就職活動を応援するとか言って、応援している奴なんかいないるのか!」と、若い観客に向けた葉に絹をきせぬ言葉も逆に爽快だ。勿論、激しい口調であっても、目的意識を持つ事の大切さと、持てた人に対しての熱いエールがふくまれているのはいうまでもない。身振り手振りを交えながら、プロレスの話やリストラ社会の話等を通して、「人を馬鹿にするな、馬鹿にした時点でお前は終わりだ」と語る大仁田さんの言葉は、会場内の観客の胸に染み渡っていたようだ。
熱くなり続ける大仁田さんのトークは次第にエスカレートし、その矛先は司会の西さんに対し、「“バトル映画祭”の戦う対象物はなんなのか。そして、君は会社で何をやろうとしているんだ!」。戸惑いつつも、綺麗に纏めようとした西さんに、大仁田さんは「はっきり言えよ」と煽る煽る。終いには西さんもマイクを握りしめ「映画の上映の前に、俺の映画の予告編をかけるからそれも観てください。俺は世界のアクション・スターになってやる!」と叫ぶ。そう、この西さんこそ、今年のゆうばりファンタのフォーラム・シアター2001で上映された『WILD NIGHTS』に主演している西冬彦さんだったのだ。そんな西さんと力強い握手をし、肩を組んで「皆さん、応援してやってください」と呼びかける大仁田さん。なんだか、映画祭とはあまり関係が無くなってきたけれけど(笑)、大仁田さんの男気溢れる展開だ。そして、「就職活動にしろ何にしろ、いやな日本です。でも、だからこそ一人一人が注目される時代かもしれない。自分自身を信じてやってください。だって、自分が一番可愛いじゃないですか。自分が可愛いからこそ、人を愛せると信じています」と、大仁田さんから会場にメッセージが贈られ、トーク・バトルは幕を閉じた。
なお、『爆闘!バトル映画祭』は、東京のシネ・リーブル池袋と、大阪のシネ・リーブル梅田にて、連続レイト・ロードショー公開中。上映作品の詳細及び日程は、下記サイトにて。
執筆者
HARUO MIYATA
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