外は雨でも、場内はホンワリと暖か 『ゲット・イット・オン』完成披露試写会舞台挨拶
それぞれに個性的な夢の実現のために、200万円のお金が欲しい!普通の女子高生3人組と、彼女達がアルバイトをしている“ちょーマズイ”ロシア・レストランに乱入してきた気の弱い銀行強盗が、人質や国家権力までもを巻きこんで繰り広げらる篭城アクション・コメディ『ゲット・イット・オン?』が完成し、11月よりロードショー公開される。この作品の完成披露試写会が10月17日の夜、徳間ホールにて開催された。
当日は、舞原賢三監督をはじめ、3人の女子高生役として出演した、周防玲子さん、金田美香さん、福井裕佳梨さんが登場し舞台挨拶を行った。この日外は、あいにくの雨模様だったが、映画の中と同じくレストランのバイとのコスチュームで登場した3人の姿に、場内はなんともほんわかとした暖かさに満ちた披露試写会となった。
銀行強盗をしてしまう売れないロッカー(演じるのは、ロック・スターのROLLY)と、それぞれに、性的な夢を持った3人の女子高生とのコラボレーションが楽しいこの作品、まずはそれぞれの役どころと、挨拶を紹介しよう。
3人の女子高生のリーダ的存在で、デザイナーを目指すフタバ役で初主演を飾ったのが周防玲子さん。「この映画はすごくアイドル的な映画なので、ファンの方には必見の映画だと思います。すごく真面目な感じの役だと思うので、ゆっくりと見てください」と挨拶。初の主役ということはあまり意識しなかったそうだが、いかに場をまとめていくのか、そのリーダーぶりを見て欲しいそうだ。
ロシアの軍装品一式が喉から手が出るほどに欲しいガン・マニアのナツミを演じているのは、『恐怖学園』など出演作の公開が続く金田美香さん。「ナツミはマシンガンをこよなく愛する、勢いのあるアクセルのような存在の女の子です。3人ともすごく個性的で、ちょっと気の弱いロック・シンガーのROLLYさんとの掛け合いも楽しんで見ていただけたらいいと思います」。
オカルト・マニアのヤヨイを演じているのは、舞原賢三監督の前作『トワイライトシンドローム〜卒業〜』でも霊能力を持った少女を演じていた福井裕佳梨さん。舞台挨拶中、二人が冷静なので、逆に思いっきりあがってしまったという福井さん、その天然風の持ち味を醸し出しつつ「ヤヨイちゃんという役は台本を見てみると、台詞の最後に〜ォとか、〜ゥとか、ナノヨォ〜とかついてる、(私)そのまま…っていう風に監督から言われた役で、すごく楽しくやれたんで皆さんも見てください」と挨拶した。
さて、劇場用作品2作目でこれまでやりたいと思い続けてきていたコメディに挑戦した舞原監督、「最後まで楽しんでください。以上です」と挨拶はシンプルそのもの。しかし、3人の女優さんたちに関しては「すごく勘がよかった」と満足気な様子。
この作品の撮影が行われていたのは、未だ春早い今年の3月頃。季節はずれの雪に見舞われたり、翌朝にいたる長丁場の現場だったりとハードな撮影で、監督もぎっくり腰になったり大変だったとか。しかし、それはやはり同年代の女の子同士、撮影の合間にお喋りをで盛りあがったり、和気あいあいとした現場を過ごし、撮影終了後もお互いにメール交換をしたりしているそうだ。そんな現場の楽しさが、作品にほんわかと漂っているところも注目だ。
最後に、それぞれの方々の作品の見所を紹介してレポートを終えよう。
「全部可愛いんで、見てくれ!…って感じです」(周防さん)
「台本をいただいて、すぐイメージできて楽しみにしていた役だったんですが、いざ撮影が始まると自分と正反対の役なんで難しくて、お芝居の奥の深さを感じました。そういう面でも成長できた映画です」(金子さん)
「私は、銀行強盗のROLLYさんに「死相が見えますぅ〜」という場面があるんで、そこを重点的にお願いします」(福井さん)
「彼女達のキュートさと、ROLLYのポップさが描けたと思います」(舞原監督)
なお、『ゲット・イット・オン』は11月17日より新宿シネマ・カリテにてロードショー公開される。現在、スーパープレミアムトレカが特典としてついた前売券が絶賛発売中。また、11月が待ちきれないファンの方には、10月25日にこの映画のメイキングDVDが映画公開に先駆け発売されるそうなので、一足早くそちらを楽しもう。
執筆者
宮田晴夫