「トゥームレイダー」 ダンナのノロケも微笑ましい、アンジェリーナ・ジョリー来日会見
「オスカーを撮ったから作品は慎重に選ぶべき、と言われるわ。でも、そんなこと、私にはどうでもいいことなの。自分が演りたいものを演るだけ」。ハリウッドで今最も輝いている女優、アンジェリーナ・ジョリーが来日した。「17歳のカルテ」でアカデミー助演女優賞受賞後に彼女が選んだ役柄は”ララ・クロフト”。全世界で大ヒットしたゲームシリーズのヒロインである。セクシーでパワフル、知性に溢れて美しい(そうです、彼女そのまんまです)。実生活では親善大使の活動にも精を出し、10日に帝国ホテルで行われた会見では、詰めかけたマスコミの多さに「ちょっと怖いけど、戦ってみましょう(笑)」なんてコメントも。ラブラブで有名な夫、ビリー・ボブ・ソーントーンも同行しているとかで、会見中もその手のノロケは外さず、だった。
※「トゥームレイダー」は10月6日、日本劇場ほか全国東宝洋画系でロードショー!!
ーー「17歳のカルテ」でオスカーを撮った後、アクション大作に主演。選択の決め手は?
アンジェリーナ・ジョリー そうね、オスカー女優なんだから出演作は慎重に選ばなきゃ、って周囲の声もあったわね(笑)。でも、私自身は全く気にしてないの。自分が好きなものに出たい、それだけ。アクションは、私にとって挑戦したことのない分野だから、引き受けようと思ったの。
ーー撮影前に3ヶ月ほどトレーニングをしたそうですが。
ええ、ええ(笑)。体操でしょ、キックボクシングでしょ、武器の扱い方、剣のさばき方、それこそ考えられる全てのアクションを学んだわ。ことにバンジージャンプは楽しかった。
でもね、トレーニングはハードでくるぶしを違えたしまったこともあったわ。3日ばかり、杖をついて歩いたの。そうしたら、プロデューサーが「クレーンには入らないでくれ。ララ・クロフトがそんなだと、スタッフががっかりするからな」って(笑)。
ーーお父さんのジョン・ボイトと本作で共演しましたね。
父との関係は映画に出てくる親子の関係にとてもよく似ているの。幼い頃、両親が離婚し、実生活で父と会う機会は殆どなかったから。今回、一緒に時を過ごすことができてやっとお互いわかりあえたという感じ。そういう意味でもこの作品はパーフェクトな体験だったわ。
ーー本作のララ・クラフト同様、強くて優しい女性というイメージがありますが。日常生活で心がけていることがありましたら、教えてください。
女性はどんなに強くても同時に女性らしさを持ちつづけることが大切だと思うの。セクシーというのは私の思うところ、正直でフリーダムな人間ね。個人的に何か意識しているわけではないけど、そうね、例えば、私はビリー・ボブに愛されて(笑)、そうして彼の前ではただの少女になってしまうの。彼との関係にある優しさが、パブリックな場でも影響してるのかもしれない。
ーーご主人のビリー・ボブ・ソーントーンとお互いの映画について話し合ったりもしますか。
キャラクターの話、ストーリーの話、クリエィティブなことに対して、私たちは話し合うわね。一方が撮影に入っている時、もう一方は休むというパターンも決まっているの。けれど、お互いやりたいことに関して束縛はしないようにしてるの。
ーー映画女優としてだけでなく、国連親善大使の活動もしていますね。
アメリカにいて見えない世界はたくさんあるわ。その中のひとつが避難民で、彼らについて調べてみて、何かの協力ができないかと問い合わせてみたの。各地を回って、七ヶ月近く、避難民の生活を目の当たりにしたわ。私の世界観はすっかり変わってしまった。彼らの人生はものすごく力強いの。今後も活動をしていきたいし、彼らの住む家を提供できる人がもっと出てくればと願ってやまないわ。
執筆者
寺島まりこ