12月7日(土)、上野恩腸公園【伊賀上野NINJAフェスタ】にて、
“忍者”という他所にない独自の魅力をもつ伊賀上野を舞台にした【伊賀の國 忍者映画祭】の告知が行われた。

この映画祭でプレミア上映予定である西村喜廣監督・新作『虎影』の製作発表も行われた。

舞台挨拶を終えたばかりの西村監督にミニインタビューを試みた。





















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■【伊賀上野NINJAフェスタ】で忍者の里・伊賀上野の魅力を体感!
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上野恩腸公園で12月7日(土)、8日(日)の2日間に渡って行われた【伊賀上野NINJAフェスタ】。

三重県で毎年行われている【伊賀上野NINJAフェスタ】の告知イベントで、次回は2014年4月5日から5月6日の間の土・日・祝に行われる予定。忍者の里・伊賀上野の魅力を観・食・遊といった多彩な角度から堪能できるお祭りだ。

ステージでは、伊賀忍者集団・黒党(くろんど)による忍者の闘い方が学べる迫力のショーや、ご当地ゆるキャラのいが☆グリオも登場し、キレのいいダンスを披露し子供たちも大喜び。

岡本栄伊賀市長が忍者装束で壇上に登場し、【伊賀上野NINJAフェスタ】を紹介。伊賀市が全面協力をしていることをアピールした。

会場には伊賀上野の物産品である伊賀米、伊賀の日本酒、養肝漬、かたやきなどを販売するテントや、伊賀牛の牛丼や伊賀牛の牛筋煮込みといった伊賀の味の他、地域問わずの軽食を提供する屋台がぎっしり並ぶ。

会場では子供たちに無料で忍者装束の貸し出しが行われ、観客に混じってカラフルな忍者に変身した子供たちや大人たちが行きかう学園祭のような楽しい雰囲気となった。

忍者に指導を受けながら挑戦する手裏剣打ち体験コーナーでは、大人、子供問わずの人気で順番待ちの列が出来ていた。

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■【伊賀の國 忍者映画祭】告知 + 西村喜廣監督・新作『虎影』製作発表
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【伊賀上野NINJAフェスタ】、初日の12月7日には、“忍者”という他所にない独自の魅力をもつ伊賀上野を舞台にした【伊賀の國 忍者映画祭】の告知が行われた。
会場から現れた浪人姿の刺客と岡本市長を守る2人の女忍者の闘いが壇上で披露され、【伊賀の國 忍者映画祭】にてプレミア上映予定の西村喜廣監督・新作『虎影』の製作発表が行われた。

司会は伊賀市出身の天命書人心之介。さん。映画祭の題字を手掛けた。
自宅から自転車で来場し、伊賀牛の牛丼を食べ歩きしながらフェスタを楽しんでいた上野在住の西村監督。新作『虎影』について
「忍者物の映画なら伊賀で撮らなきゃダメだろうと。大物キャストを予定しています」
現地伊賀上野にてフィルムコミッションNAVIGAの協力で来年の春頃撮影予定とのこと。

岡本市長が「通行人Aで出してもらう訳には?」とアピールする場面も。
「この格好で通行人A?分かりました(笑)」と承諾する西村監督。作品にはいが☆グリオも登場させたいと語る。
「いが☆グリオの元になった人物を出そうかと思っています。グリオの誕生秘話ですね」
『虎影』製作委員会の鈴木宏美プロデューサーは西村監督と共に2回ロケハンに行き、伊賀上野城の城壁が素晴らしかったと語る。
「石垣は色々と撮影で使いたいですね」と西村監督。
「くれぐれも落ちないように。命の保障は出来ませんからね(笑)」と岡本市長から警告が出された。
日本一高いと言われる伊賀上野城の城壁がアクションでどのように生かされるか期待したい。

冒頭で女忍者対刺客のアクション劇を披露した3人。
アクション女優として活躍中の屋敷紘子さんは西村監督作品の大ファンだと言う。
「頑張ってアクションを上達してまた使っていただきたいと思っています。私も実家が三重県で地元のフェスティバルに参加できて嬉しいです。みなさん楽しんでください」

多数のアクション映画へ出演している三田真央さんは
「今日は小さい忍者さんがたくさんいる中、一緒に忍者の格好が出来てとてもウキウキです。実は伊賀牛をまだ食べたことがないんです(笑)。ぜひ現場に行かせてください」。

京都映画村で活動していた児玉純一さんは
「普段は時代劇で斬られ役を演じています。三重ではバスッとかっこよく斬られたい。よろしくお願いします」
と、それぞれ西村監督にアピールした。

【伊賀の國 忍者映画祭】の開催は、2014年8月22日(金)〜25日(月)予定。忍者映画上映や地方発信映画、インディーズ作品のコンペティション部門、フォーラムシアター部門を予定している。開催にあたっては、伊賀市、したまちコメディ映画祭、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭、フランス映画祭の協力・指導を得ているとのこと。
地方の映画祭が急増する中、“忍者”という一点に絞った【ジャンル映画祭としてのアピール力】と【土地の魅力】がどんな相乗効果を生むか、継続を期待するためにも集まる作品の質とその集客に注目したい。

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■新作映画『虎影』西村喜廣監督ミニインタビュー
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舞台挨拶を終えたばかりの西村監督に構想を伺った。

——西村作品では初の忍者物ですが、どんなストーリーになるんでしょうか。

西村:引退した忍者が家族を持って奥さんも元くノ一で、子供忍者が人質になっていて。子供を救うために、2人で右往左往しながら対になる金と銀の巻物を盗りに行く話です。家族版の『ダイハード』の1みたいにしたい。

——西村作品で時代劇となれば残酷描写を期待してしまいますが、具体的にはどんな構想を持っておられますか。

西村:残酷描写はあんまりないね。もちろん造形物ではあるけど、俺が時代劇を撮ったらCGじゃなくてどんな表現方法になるかということで、新しい見せ方を目指したいな。
今回考えているのは影絵芝居。忍者と言えば“影”じゃない?“影”っていうテーマを突き詰めたいということと、時代劇であまりCGを使うのもどうかなと思っています。

——昨日、新宿のロフトプラスワンで中子真治さん(SF映画のジャーナリスト)のイベント「ナカコナイト2」があったんですが、最近は作った人の顔が見たくなる映画がなかなかないという話が出ていたことを思い出しました。

西村:中子さんはお会いしたことはないけど、僕は中子さんの本を全部2冊、3冊ずつ持ってるんですよ。学生時代はそれを教科書代わりに勉強してきたからね。
確かに今は“誰が作ってるんだろう、これっ”て顔が見えないかもしれないね。
特に日本映画はCGでは絶対にハリウッドの映画には勝てないです。だったら何をすればいいのかということを考えたいですね。キャストはまだこれからです。

——楽しみにしています!

執筆者

デューイ松田

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