娘は生きていた!?
『キル・ビルVOL.1』のラストを飾るビルの不気味なセリフから約半年、世界が待ち焦がれる『VOL.2』にファンの期待は高まる。宿敵ビルには70年代のテレビ・シリーズ「燃えよ!カンフー」や「デス・レース2000」などで活躍したデヴィッド・キャラダイン。撮影エピソードを聞いてみた。

『キル・ビル Vol.2』は2004年4月24日より丸の内ピカデリー1他全国ロードショー


Q.ユマ・サーマン(ザ・ブライド)と仕事をしてどうでしたか?
A.彼女ほど仕事熱心な人は見たことがない。
スクリーンの外でも、そして中でも全力で仕事をする。
この映画は、今までにない程ハードな映画にも関わらずね。
彼女は、真の探求者タイプだ。

Q.ダリル・ハンナ(エル・ドライバー)については?
A.ダリル・ハンナが運動神経抜群だってことは、周知の事実だ。
「ブレードランナー」(1982)で見たろ。
あの頃は今ほどコンピューター処理なんかない。
スタントマンでもない、実際の彼女が演ってるんだ。
彼女にそういったら、「20年前の話よ」って言うけど、彼女の運動能力は今でも変わらない。

Q.本作の登場人物はみんなが戦士ですね?
A.この映画の登場人物みんなが戦士だ。その上、この映画はラブ・ストーリーだ。
このことを観客はあまり意識しないかもしれない。
とても自然に起きていくことだからね。

Q.ビルという役柄はご自身に似ていますか?
A.彼は僕にそっくりだよ。
ただビルは人殺しが生業。しかもたくさん殺す。その点を除けば似てるね。

Q.クエンティン・タランティーノとはお仕事をされてどうでしたか?
A.とにかくエネルギーがみなぎってる。そこらじゅう走り回ってるよ。
それでいて、役者たちの扱いは、とてもデリケートだ。
あれだけ多くの女性たちに囲まれているけど、彼女たちにもとてもデリケートで、念入りで、そしてスウィートだ。

Q.本作について思うことは?
A.結局は、クエンティン・タランティーノ ワールドだ。でもスケールが違う。
トレーラー・パークに住んでいる人たちの話ではないことは確かだ。
そのような人たちも少しは登場するけど、それがメインじゃない。
しかも中国風だったり、日本風だったり、古典的なウエスタン調だったり。
ギャングやヒットマンが登場したり、恋する者もいたり…。
ともあれ、これはすごい映画になるぞ。

Q.撮影中のエピソードを教えてください。
A.2日ほど前に、撮影に入ったけれど、クエンティンが合図を出したり、場面について説明したりする。
彼は私に「このシーンは、この作品の中で君の最高のシーンだ」と言った。
そこで私は言ったんだ「僕のキャリアの中で、一番のシーンだ」ってね。

執筆者

YASUHIRO TOGAWA

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