世界各国の映画祭で10以上の賞を受賞!
世界中を魅了した、実話を元にした愛すべき青春映画の傑作誕生!!

青春小説の金字塔として、世代を超えて愛されているJ.D.サリンジャー著「ライ麦畑でつかまえて」。刊行から60年以上の時が経ったいまなお、色褪せることなく多くの人を魅了し続けている。そんな不朽の名作に心を奪われた青年の成長を描いた珠玉の青春映画
『ライ麦畑で出会ったら』が10月27日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショーとなります。

本作は、ジェームズ・サドウィズ監督の実体験を基に描かれているだけに、青春時代ならではの甘酸っぱさとほろ苦さはリアルそのもの。普遍的ともいえる感情は幅広い層からの共感を呼び、長編監督デビュー作にして海外メディアからも高評価を獲得。世界各地の映画祭でも数々の賞を受賞し、喝采を浴びている。揺れる麦の穂に触れているかのような優しさと、爽やかな感動を味わえる“青春映画の決定版”。大人になると忘れがちな思いが蘇り、心の奥が温かくなる、珠玉の青春映画が誕生しました。

この度主演のアレックス・ウルフのインタビューが到着致しました。

Q:ジェイミーを演じてみていかがでしたか?

彼を演じようという意識は特に必要なかったと思います。ジェイミーというキャラクターの役作りでは自分自身の要素もたくさん盛り込みました。実はちょうどこの作品を撮影していた時に父が病気になり、それは僕のキャラクターの受け止め方に大きく影響しました。また自分の兄との関係性もジェイミーに取り入れました。
僕はありのままを表現すると同時にサリンジャーの本と監督も表現したかったんです。なので最終的にジェイミーは現実世界には存在しない架空の人物、監督の視点、そして僕自身の経験という三つの要素を融合したキャラクターになりました。

Q:ジェイミーにとってホールデン・コールフィールドは自分こそが真の理解者だと思い込んでいますが、あなたにとってホールデン・コールフィールドはどんな存在ですか?

ホールデンというキャラクターは傷ついた若者で、ぽっかりと空いた穴を埋めようと彷徨っている人物だと思います。彼は自身が受けた傷を治そうとするのですが、その方法がわからないんです。ホールデンが魅力的なキャラクターだと思う理由は、彼は全編を通して怒りを自分以外のすべてに向けて発散しているからなんです。すべてを周りのせいにして、孤独や怒りを抱えるホールデンは最終的に自分こそが自分自身の敵であるのだと気づかされます。僕はこの本は自分を見捨てた人々によって深く傷ついたホールデンが人と関わることへの恐怖を物語る作品だと思っているんです。ホールデンにとって不幸なのは彼の言動は彼が経験してきたことを必ずしも反映していないことです。彼の経験は本当はもっと悲惨で素朴で、深いんです。僕はホールデンのこの行動は一種の美しい強がりなんじゃないかと感じています。最後に読者はホールデンが初めて深い何かを覆うさまを目撃するんです。ほとばしる怒りと傷つきやすい純粋さを持ち合わせているホールデンは実に個性溢れるキャラクターだと思います。

Q:ジェイミーのように、周囲の反対を押し切って何かに突き進んだ経験はありますか?

僕の答えはこれです。『ライ麦畑で出会ったら』の役を演じたことです。

Q:ジェイミーはサリンジャーを探し求めましたが、あなたにとってどうしても会いたい人はいますか?

本当ならJ.D.サリンジャーに僕も会ってみたかったです。彼はすでに亡くなっていますが、会えるとしたら会いたい人物ですね。自分にとってのJ.D.サリンジャーのような存在といえば、ポール・マッカートニーでしょうか。

Q:ジェイミーは学校生活に馴染めていないようでしたが、あなたはどんな学生生活を送っていましたか?

僕自身、10代前半は学校のクラスメイトたちと馴染めず、辛い時期でした。僕が『ライ麦畑でつかまえて』を読んだのは13歳の時です。その少し前に孤独を味わっていたこともあり、当時自分と作品の間に強い繋がりを感じました。多くの人が理解しないであろう、その孤独感を僕は比較的早い時期に体験しました。その孤独感は誕生日会などのイベント事に招待されないときに似ているんです。本当に辛かったです。しかし高校に進学したとき僕は多くの人といい経験をしました。進学した芸術系の高校は僕のこと全面的に受け止めてくれる場所でした。そこでは最高の高校生活を送りました。そこで僕は受け入れられているという感覚と共にパーソナルなものも含めた自分の感情を自由に突き詰めることができたんです。
ただし小学校高学年から中学校のはじめは輪に入れず本当に苦労しました。

Q:アメリカでは高校生のときにサリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」を必ず授業で勉強すると聞きます。読んだ時の感想を教えてください。

この作品は史上最高の文学傑作であると感じました。読みながら自分自身こそホールデン・コールフィールドだと思いましたね。飛行機の中の数時間で読了し、翌日再び読み返しました。あの頃の僕はこの作品に生かされていて、まるっと一年はこの本がすべてでした。

Q:あなたの監督デビュー作にも出演するステファニア・オーウェンとの共演はいかがでしたか?

共演した女優のなかでもステファニアは最高の女優だと思います。彼女ともう一人挙げるならエレン・バースタインです。ステファニアは映画女優としても、舞台女優としても今才能が花開いていると思います。彼女はとにかく上手で、ありのままであるとともに、とてもオープンなんです。この言葉を口にしてしまうと自惚れているように聞こえてしまうのでうすが、彼女は役者中の役者だと思います。『ライ麦畑で出会ったら』での共演を通して彼女を知り、とてもいい時間を過ごせました。そして『The Cat and The Moon (邦題未定)』ではお互い年月を重ねた上に、僕は彼女をより尊敬しているので、有意義な共演経験ができたと思います。今後も一緒に映画作りをしていける関係だと本当に思っています。現時点でステファニアは世界的に素晴らしい女優の一人でしょう。彼女は本当に魅力的ですね。

Q:最後に日本の観客にメッセージをお願いします。

こんにちは!もしもし!

STORY 1969年、アメリカ・ペンシルベニア州。学校一冴えない高校生のジェイミーは、周囲ともなじめない孤独な生活を送っていた。そんなある日、若者のバイブル「ライ麦畑でつかまえて」に感銘を受け、演劇として脚色することを思いつく。しかし、舞台化には作者であるJ.D.サリンジャーの許可が必要だと知る。そこで、連絡を取ろうと試みるものの、隠遁生活をする作家の居所はつかめないまま。その最中、学校である事件が発生し、ジェイミーは寮を飛び出してしまう。そして、演劇サークルで出会った少女のディーディーとともに、サリンジャー探しの旅に出ることを決意するのだった。新たな一歩を踏み出したジェイミーが見つけた“人生のヒント”とは……?

監督:ジェームズ・サドウィズ(『ELVIS エルヴィス』、『フランク・シナトラ/ザ・グレイテスト・ストーリー』)
出演:アレックス・ウルフ(『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』)、ステファニア・オーウェン(『ラブリーボーン』)、クリス・クーパー(『アダプテーション』)
アメリカ/英語/2015年/97分/シネマスコープ/5.1カラー/PG12原題:Coming Through The Rye/
配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES/公式HP:raimugi-movie.com  ©2015 COMING THROUGH THE RYE, LLC ALL RIGHTS RESERVED