20世紀ぎりぎり「シュリ」の大ヒットで突如脚光を浴びたコリアン・ムービー。2001年は本格的な韓国映画ブームとなりそうで、韓国版“沈黙の艦隊”こと「ユリョン」やら、韓国版“バック・ドラフト”こと「リ・べラメ」などエキサイトさせてくれそうな作品が目白押し。ハリウッドと遜色のない映像技術に酔いしれましょうねぇ。さてさて、世紀末も押し迫った12月26日、韓国産アクションスパイムービー「ヴィーナス」製作のニュースが舞い込んで来ました。製作費は「シュリ」の2倍、主演女優は久我陽子。なんでも、韓国映画のヒロインを日本人が演じるのは初めてだとか。21世紀の幕開けと同時にクランクインし、2001年6月の本国公開。日本では残念ながらまだ未定ですが、2001年コリアン・イヤーに是非とも肩を並べてほしい一作です。配給会社の方々、何卒宜しくお願い致しますね。





当日の会見にはスンースー・リー監督、主人公を演じるハー・ラン、ミギー・チー、日本からは久我陽子、ミッキー・カーチス、清水一哉、高木リナが出席しました。「ヴィーナス」は一言でいうならば電子情報戦争のスパイ大作戦。諜報部員を主人公にした「シュリ」と比べられるのも無理はなく、当然、会見でも質問が飛びました。「実は『シュリ』の企画が立ちあがる半年前に脚本は出来ていたんですよ。でも、その当時はデジタル化がさほど認識されていなかった。脚本を抱え、時期が来るまで4年間待っていたんです」(スンースー・リー監督)。リー監督は「シュリ」のカン・ジェギュ監督と同じ学校を卒業したそうで、本人とも「シュリ」のスタッフとも交流があるとのこと。世界的に大ヒットとなった「シュリ」は韓国映画史上最高の製作費が投入されましたが、なんと「ヴィーナス」はその2倍。本国でも今年大注目の映画なのです。
 撮影入りは2001年1月11日。主演のハー・ランと久我陽子は26日の会見が初顔合わせとなりました。「写真では知ってですが、実物はもっとカッコ良くてどきどきしちゃいます」(久我)、「日本の方はご存知でしょうが、久我さんはすごく洗練された女性ですね。共演できて光栄です」(ハー・ラン)。スパイ大作戦のさ中の2人の恋の行く末は…。それは観てのお楽しみ!!

執筆者

寺島まりこ