「バット振ってみる?犯人の気持ちわかるかもよ」。金属バットで殴られ記憶を失った男。空白の時間を取り戻すべく、目撃証言を聞き歩く彼を待っていたのは意外な真実だったーー。前田哲監督、木下ほうか主演「スイングマン」が28日、渋谷シネ・アミューズでレイトショー公開となりました。当日は前田監督、木下さんほか、共演の粟田麗さん、宮崎あおいさんが舞台挨拶。カメラ持ち込みオーケーという異例(!?)のケースで劇場内はカメラ小僧がぞろぞろ。連ドラ出演も記憶に新しい宮崎あおいフリークには大阪から駆けつけたツワモノも。「あおいチャーン」、「あおいチャーン」の声が飛び交っていました。

#「スイングマン」の4人衆は仲良く手をつないでのご登場。木下ほうかさんは開口一番「カメラ小僧がいっぱい来てるなー」。望遠レンズを覗き込む男の子、場内にざっと30人、プロ真っ青の機材を持ち込んだひとも。「まぁ。とにかくメチャ嬉しい。僕のライバル。織田裕二も『ホワイトアウト』で同じこと言ってたけど(笑)」(木下さん)。「本作は『ホワイトアウト』の製作費100分の1、撮影日数も100分の一」(前田監督)、「でも負けてないです(笑)」(木下さん)、「いや、負けてます(笑)」(前田監督)。掛け合い漫才のように始まった挨拶、この意気投合ぶりが見ていて気持ちのいい2人だけに、「現場は楽しかったですよ」(粟田麗さん)、「監督が優しくって。楽しかったです、ほんとに」(宮崎あおいさん)、「僕も楽しかったよ。主演男優といる時以外は(笑)」(前田監督)。
挨拶半ば、客席から「あおいチャーン」の声があがった後は異様な(!?)雰囲気に。コメント途中に方々から「あおいチャーン」コールが殺到、機転を利かせた木下さんが「東京以外からきた人はー手を挙げてー」と呼びかけ、突如ファン交流会と化す。新潟、滋賀、大阪と遠方組も多く、ともあれ大盛況の封切りとなりました。

執筆者

寺島まりこ