世界中に4,000万もの競技人口がいると言われている空手。実は沖縄がその発祥の地であることは意外と知られていない。沖縄固有の拳法「手(てぃ)」から発展し、大正時代に沖縄から本土へ、そして海外へと広く普及していった。「踊りのうまい男は、空手も強い」、「琉球最強の美人空手家を巡る“嫁取りバトル”」など、琉球空手に伝えられる伝説や史実を基に作られた、沖縄初&発のダンス×空手ハイブリットアクションエンタテイメント、それが『琉球バトルロワイアル』である。

主演は、アメリカ出身の天才ダンスパフォーマー、丞威(ジョーイ)。空手、アクロバットにも精通し、本作でも驚異的な身体能力を披露。今後が期待される俳優である。共演には、琉球空手の達人・八木明人、元K−1ファイター・子安慎悟ら、本物の空手家や格闘家が集結。圧巻の“拳”と“蹴り”を余すところなく披露する。また、「海賊戦隊ゴーカイジャー」のゴーカイピンク役で人気急上昇の小池唯がヒロインを演じ、小悪魔的な魅力で強者たちを翻弄している。









—— 映画『琉球バトルロワイアル』の脚本を読んだときの感想を教えてください。

小池唯(以下:小):とても面白いお話だなと思いました。沖縄にまつわる話や空手の話もあったので、いったいどんな風に仕上がるんだろう、と想像がつきませんでした。アクション映画に出演するのは初めてだったのですが、今まで観てきたアクション映画と違って、いまどきのダンスと空手が融合するというもので、新しくて面白いなと思いました。

—— 小池さん演じる美沙子という役柄についてどう思われましたか?

小:美沙子は、ちょっと破天荒な女の子です。ゲームに熱中しているときは周りが見えなくなってしまい、子どもを泣かせてしまう。そうかと思うと、男の子の上に馬乗りになって挑発してみたり。また、道場の館長という設定でもあるので、館長モードのときは凛と背筋を伸ばしてそれっぽくするけれど、すぐに集中力が切れてしまい、ばたばた転がったりと子どもっぽい。波があって、色々な面を持ち合わせていると思いました。

—— 実際の小池さんと似ているところはありましたか?

小:自分とは全然違うと思いますが、似ているところがあるとしたら、何かに熱中するところですね。私も音楽やゲームにはまると、数ヶ月熱中してしまったりします。

—— 美沙子を演じるにあたり、苦労したことはありましたか?

小:こういうコミカルな役は初めてだったので、思い切りやっているつもりでも、監督に「もっと思い切りやっていいよ」と言われることがよくありました。コメディは、やりすぎてもいけないと思いますし、その加減がつかみにくくて難しいと思いました。感覚をつかむ、ということが大事なのかなと思います。共演した“おじい”(新垣正弘)さんは、笑わせるのがとても自然で上手で、勉強させて頂きました。コメディは挑戦してみたかったので、とてもいい経験になりました。

—— 劇中でヌンチャクを使用されていましたが、武術やスポーツなどの経験はあったのですか?

小:特にないのですが、中学の頃は、マーチングバンド部に所属し、旗振りを担当していました。全国大会で優勝するような部だったので、体育会的なところがあり、練習前に校庭を何周もしたりということはありましたね。マーチングバンドの部活を通して、あきらめない、ということを学んだように思います。
ヌンチャクは今回初めて持ったのですが、ちょっと振り回してみてすぐに慣れました。ぽーんと飛んで行ってしまって、私が持つたびにみんなが怖がっていましたね。撮影シーンでは、思い切り振り回してすかっとしました。

—— 丞威さんとの共演はいかがでしたか?

小:私は人見知りが激しいほうなのですが、丞威さんはとてもフレンドリーで、初めて空港で会ったときに「よろしく!」と握手してくれて、一気に打ち解けてしまいましたね。壁を作らない人だと思います。撮影の際も、どんどんぶつかってきてね、と大らかでした。

—— 撮影中、印象に残っているシーンはありますか?

小:丞威さん演じる拳の上に馬乗りになるシーンが何回かあるのですが、監督に「もっと色気を出して」と言われて苦労しました。「色気はどうやったら出るんですか?」と聞いて、「動きをゆっくりしたりするといいよ」とアドバイスを受けました。何回か撮るうちに慣れてきました。丞威さんにも挑発してもらったりしましたよ。
また、初めてキスシーンにも挑戦しました。撮影前は、変に緊張してしまいました。丞威さんとずっと気軽に話をしていたのに、撮影の声がかかったら急に話さなくなってしまったりして。

—— 沖縄での撮影はいかがでしたか?

小:これまで仕事で沖縄には何回か行ったことがありますが、二週間も滞在したのは初めてでした。アクションシーンのときは、私は撮影がなかったので一人のことが多く、映画を見に行ったり、一人でしゃぶしゃぶのお店に行ったりしました。

—— 出来上がった映画をご覧になった感想を教えてください。

小:想像以上にかっこよくて感激しました。撮影中、ダンスのシーンはあまり見なかったのですが、映画になったらかっこいいシーンがたくさんあって。観たらダンスをしたくなるのではと思います。自信を持ってお届けできます。

—— これからご覧になる皆さまに、見どころを。

小:コミカルな役は初めてだったので、新しい小池唯を観て頂けたらと思っています。破天荒なキャラクターに、ファンの方はびっくりされるのではないかと思います。馬乗りになって色気を出すシーンは、頑張りました。劇中で何回かあるのですが、それぞれちょっとずつ違うので、注目してほしいですね。ダンスもかっこいいし、バトルも本当に当てているので迫力があります。ぜひたくさんの人に観てほしいです。

執筆者

Yasuhiro Togawa

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