大西洋を女性で初めて横断し、数々の飛行記録を打ち立てた実在の女性飛行士アメリア・イヤハート。「史上最も有名なアメリカ人10人」に選ばれるなど時代のアイコンとなったアメリアが、“空に夢を抱き、空に挑戦し、空で夢を叶えた人生”は、世界中に大きな影響を与える。
アメリアを演じるのは2度のアカデミー賞に輝くヒラリー・スワンク。自ら製作総指揮に名を連らねるほど惚れこみ、役作りを行った。また、公私ともにアメリアを支える夫役に、ゴールデングローブ賞に輝くリチャード・ギア。アメリアの友人であるパイロット役をユアン・マクレガーが務めるなど、豪華キャストが彼女の人生を彩ります。

$red −−− アメリア・イヤハートを称賛する気持ちについて $
あの時代に、女性はキャリアをもとうなんて思いもしなかった。女性には1921年まで参政権さえなかったのよ。でも今は若い女性たちが「いつか大統領になりたい」という時代なの。アメリアについて私がいちばん称賛するのは、何であろうと彼女が自分の心や夢に従って突き進んだところだわ。

$red −−− アメリアが象徴するものとは $
本当に女性たちを勇気付けた人だわ。もし落ち着きたいなら、もし家族をもちたいならそうすればいい。でももし夢を抱き、それを追いかけたいなら、そうすべきだと彼女は言う。世界を見て、旅をして。それがこの映画で描かれる。彼女自身や彼女の恋愛と同時に、ドキドキするような彼女の夢が描かれる。その夢が彼女にとっては飛ぶことだったの。



−−− 飛ぶことへのアメリアの情熱について
飛ぶことが、地上の制約から彼女を自由にしてくれたのだと思う。自分の指先で全世界をつかみ取るような感じだった。彼女は人間を愛し、異文化を愛し、旅を愛していた。飛行はそのすべてを達成するための方法だったの。でもこれだけはわかってほしいわ。現代は、飛行機が5分ごとに飛び立ち、毎分ごとに世界中から飛行機がやってくる時代よ。でもそれはたったひとりで大西洋を横断飛行して、それを成功させた人がいたから実現したことなの。

−−− アメリアとジーン・ヴィダルとの関係について
ジーンと一緒にいると、同じ情熱を共有できたのだと思う。二人とも飛ぶことを愛し、航空術を向上させたいと望んでいた。二人は同じような目で世界を見ていたし、共通点がたくさんあったの。だから大きな情熱が育っていったのだと思うわ。

−−− リチャード・ギアについて
リチャードは魂の人だわ。両肩に魂を載せて歩いているような人なの。彼には、ジョージ・パットナムがもっていたような古き良き魂がある。本当のジョージはわからないけれど、私はいつもそう感じているの。私にとってはリチャードがジョージ・パットナムだから。永遠にリチャードのファンだわ。プロの女優になる前から彼の作品を観てきた。だから彼との共演は、本当に素晴らしい触発される経験なの。

−−− ミーラー・ナーイル監督について
ミーラーには、アメリアと同質の精神がある。ミーラーは自然児なの。情熱があって、才能があって、とても強い女性だけど、その強さをひけらかすことはない。自分の仕事で尊敬を勝ち取った人を見るのは素晴らしいわ。映画界で長い経験を積み、明確なビジョンをもち、協力を惜しまない。しかも男性社会の中でやり遂げている。映画界にはたくさんの人がいて、その何%が女性監督なのかはわからない。でもセットに入り、才能に溢れ、強くあることを恐れない彼女たちは、新鮮な喜びを与えてくれる存在なの。

−−− エレクトラ号について
まさに飛ぶ野獣ね。巨大だわ。アメリアには副操縦士がいなかったから大変な仕事量だった。今の飛行機で飛ぶのとは全然違うわ。誘導装置も馬力も違うし、向かい風や追い風に対する反応も違う。エレクトラを飛ばすのは本当に至難の業だったと思う。

−−− 南アフリカでの撮影について
ロケ地に行けて本当に良かったわ。おかげでアメリアが愛していたもののエッセンスをつかめたわ。それは旅することだった。それにロケ地はとても美しくて、その景色自体が映画のキャラクターのひとつになっていると思う。その景色こそ、彼女が愛し、見たいと望んだものだった。空にいると、世界を感じ取れるのよ。

−−− 観客にどんな印象をもって帰ってほしいですか?
私がアメリアから触発されたように、観客もそうであって欲しいと思う。もし夢があるなら追いかけてほしい。でも追求しながら楽しむことを忘れないで。自分自身や自分の人生観を信じて。それにこの映画は美しいラブストーリーなの。本当の愛を見つけて、人生の中でその愛を抱き続け、その人を見つめながら「愛している」と言う勇気を与えてくれる映画なの。

執筆者

Yasuhiro Togawa

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