映画『ザ・ボディガード』主演の松方弘樹さんのインタビュー、67歳の今も俳優として最前線を走り続ける松方さんに、撮影秘話などを伺いました。

自分の命を危険にさらしてもVIPを守り抜くことを使命とするボディーガード。そんなハードな人生の中に、一片の美しいドラマが生まれた・・・。忘れられない過去を背負いながらも、必死で一人の女性を守るベテランボディーガード黒沢役に、出演作180作を超え今なお第一線で日本映画の名プレイヤーとして活躍をする松方弘樹が熱演。一方、ヒロイン役のわがままで自由奔放な画家AYAを演じるのは、平成の歌姫・島谷ひとみ。お互いに大きな心の傷を持った男女が、守り、守られることで本当の愛に気付くまでを描いた、不朽のラブストーリーが誕生した!

<あらすじ>
人を守るために人を殺めてしまったSP黒沢(松方弘樹)。その事がきっかけで公のSPを辞めたが個人的なボディガードの仕事を続けていた。だが、愛娘を亡くし1人静かに過ごそうと決めていたある日、1つの依頼が黒沢のもとに舞い込んで来る。それは政財界に通じる美術界の重鎮・大道(曽根晴美)からの依頼で、黒沢は渋々引き受けることになる。ボディガードする相手は、若くして世界から注目を浴びる新進気鋭のアーティストであるAYA(島谷ひとみ)。
黒沢はAYAを守ろうとするが、彼女は度重なる脅迫も単なる嫌がらせだと全く気にかけず、逆に黒沢は邪魔者扱いされる始末。しかしAYAの注目が高まるにつれ脅迫は増えていき、命の危険を感じるまでにエスカレートしていく。精神的に追い込まれていくAYAは、次第に黒沢に心を開くようになり二人の間には信頼関係が生まれていく。そして黒沢に守られることで、平穏な日々を取り戻せるかのように思えたのだが・・・。


■松方さんは、主人公・黒沢をどのように演じようと思いましたか?
SPをやっていた時に、ミスで人を殺めてしまって以来世捨て人のように、心を閉じて生きてきた男が、画家AYAを守ることによって人間性を取り戻していく・・・そう演じられたらいいなと思ってやりました。

■銃撃戦が多いですが、黒沢を演じるにあたり、何かトレーニングはされましたか?
特にしていません。役者とは、常に撮影の数を年齢とともに重ねるものだから。時代劇ならチャンバラ、現代劇ならアクションがあるわけで、それを意識してトレーニングすることはない。もちろん、普段からウォーキングなどは必ずするようにしていますよ。

■今回は久々の主演ということですが、いかがでしたか?
今回は主役ということで、全体的に抑えめで演じています。主役と脇役では、取り組み方が違うんです。脇役だと、全体の20%くらいしか出演しないから、インパクトを与えられるような演技をするけど、主役もそれをやると全体的にバランスが悪くなるでしょ。与えられた役を、どの程度で演じていくか?ということを考えて演技をしています。

執筆者

Yasuhiro Togawa

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