あの”完全なる飼育“が3Dにて進化!! 鬼才深作健太が挑む歪んだ純愛物語! 主演は、ミュージカル「テニスの王子様」の主役でデビュー以来、舞台、映画、テレビで活躍する若手実力派の柳浩太郎。内気な青年が愛欲を知って変わっていく様を繊細に演じ、一途な男心を見せつける。対する苺役には、大型新人・亜矢乃。さらに、二人の運命を狂わせるストーカーとして前田健が怪演を見せるほか、久野雅弘、黒川芽以、竹中直人、西村雅彦といった多彩なキャストが二人の禁断の愛を盛り上げる。『完全なる飼育』の新章がここにはじまる!

椛島(柳浩太郎)は秋葉原にあるマンガ喫茶の住み込み店長。人付き合いが苦手で、店でも引きこもり気味な彼の楽しみは、メイド喫茶「ホームパーティ」の“苺ちゃん”(亜矢乃)に会いに行くこと。苺の誕生日、手作りクッキーを持って店を訪れたが、苺の熱烈なファンの大竹(前田健)に彼女を独占され近づくチャンスを失い、裏口で彼女を待っていた。やがて現れた苺は、挙動不審な椛島から逃げようとし、頭を打ちつけ気を失う。思わず彼女を連れ帰り、個室に監禁する。縛られた状態で目を覚ました苺は助けを呼ぶが、誰にも気づかれない。暴力をふるったことを謝り、献身的に尽くす椛島に、苺は少しずつ心を開くようになっていった。しかし、密やかに続いていくかに見えた二人の暮らしは、大竹の乱入によって突然の終わりを迎える。逃げ出した二人の運命は……。

今回は荻野目慶子らに続く“飼育女優”として、激しい濡れ場に挑み、そのしなやかな肢体となまめかしい眼差しで観る者を挑発する亜矢乃にインタビューを行った。




ーー『完全なる飼育』といえば、ハードコアな人気シリーズですが、出演するにあたり躊ちょはなかったのでしょうか?

「いえ、是非やらせて下さいという感じでした。でも実際に選ばれたときはついに来たかという感じでしたね。
 実は以前に(グラビア界の名物社長として有名なサンズの野田)会長と話していたときに、『映画をやりたいので、映画なら露出しても構わない。それがダメならやめたい』という話をしたことがあったんです。そしたらちょうどそのときにオーディションの話が来たんですよ」

ーーまるで運命のようですね

「そうですね。そう思いたいです」

ーー野田会長というと、まずはグラビアで売り出して、その後バラエティに進出と、少しずつ露出を控えていくというタレントの育て方をする方だと思っていたんですが、今回の場合は逆なので驚きました。

「私は会長のことは尊敬してますし、大好きなんですが、今の時代は会長の考えだけでやっていくのは違うんじゃないかと思うんです。いろいろと話し合いはしたんですけど、最終的には『好きなようにやれ』と言ってくれました。だから自由にやらせてもらったというか。ただ会長としては、露出をしていく売り出し方は今までやったことがなくて分からないから、とにかく頑張れと言われました(笑)」

ーーオーディションはどうでしたか?

「映画好きが集まって、飲みながら話すという雰囲気でしたね。『どんな映画が好きなの?』 『「六月の蛇」です』『塚本さん好きなんだ、俺もだよ』『後は』『フェリーニの「道」とかが好きです』みたいな感じで。楽しいオーディションでしたね」

ーーリハーサルが一週間あったと聞いたんですが、どういう感じでしたか?

「映画を初めて作る人たちの気持ちで、もう試行錯誤でしたね。ディスカッションしながら作った感じで。今までのシリーズを見ていると、誰かが引っ張ってくれるだろうなと思っていたんですけど、監督も含めてみんな濡れ場が初めてで。しかも柳君は私より一個下だし、どうしようと思って。これは引っ張ってくれるのを待ってちゃいけないなと思って。自分でもどんどんいかなきゃと思いました」

ーー深作監督は濡れ場は苦手だとボヤいてました。

「監督がそのテンションだったら、被写体はどうしたらいいか分からないじゃないですか。しっかりして欲しいなとは思いました(笑)」

ーーただし、実は現場がそうなってるとは知らなかったので、実際の映画はものすごく生々しいなと感じたんですが。

「24歳の女の子と23歳の男の子が、愛し合うということを撮りたいと言ってましたからね。感じたままにやろうぜということで、やりました。カメラマンさんがロマンポルノの時代からやってらっしゃる方なので、アドバイスをいただいて。その角度はダメだとか。それはブスになるとか」

ーー監督によると、濡れ場はアクションのようだったとか。

「私はアクションだとは思わなかったですね。ひとつの絵というイメージでした。ひとつの枠の中でどうやったらキレイに写るかなと思っていたんで」

ーーなるほど、被写体の感覚ですね。

「そうですね」

ーー今回は3Dということでいかがですか?

「自分が飛び出すなんて考えたことがなかったので。しかも胸やお尻が。思わず笑ってしまいましたけど、実際よりも大きく見えたので、ラッキーかなと思いました(笑)」

執筆者

壬生智裕

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=47823