ハリウッドの個性派BIG3のベン・スティラー、ジャック・ブラック、ロバート・ダウニー・Jr.が集結した、やり過ぎ爆笑サバイバル・コメディ『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』。

全米映画界の興行収入記録を塗り替えた『ダークナイト』を破り、初登場並びに3週連続堂々No.1の大ヒットを記録したこの映画は、ハリウッド映画製作舞台裏をブラックユーモア満載で描き、超豪華ハリウッド・スターたちがカメオ出演していることでも話題だ。

これだけの事ができたのは、ひとえにベンの人徳だとか。夢の共演となった“BIG3”にインタビュー!





映画にはとても個性的なキャラクターが登場しますね。

ベン・スティラー:この映画に登場するキャラクターたちは、本当にいそうな人物なので気に入っていますね。かなり自分本位の、エゴの塊のような人たち。でも、最後には好きになってしまうタイプの人たちです。

映画監督と役者を演じることはどうでしたか?

ベン・スティラー:監督は以前からやってみたいと思っていました。自分が監督する映画で演じてみたいとは思っていませんでした。両方を兼任することは、成り行きのようなものですね。映画の監督をやってみたかったのは、監督するという考えがとても気に入っていたからです。これは、10年近くも取り組んできた作品だったので、単にこの映画を作りたいと夢見ていただけではなく、やっと、実際に映画化できることになって、良かったと思っています。

演じた“タグ・スピードマン”はどんなキャラクターですか?

ベン・スティラー:タグ・スピードマンは、90年代に人気絶頂になったアクション・スターですが、最近作った数本の映画はあまりヒットしていません。それで、彼は自分の“スコーチャー”シリーズがもうダメになったことを認めています。彼は返り咲きしようと狙っていますが、今は、ひどい失敗作を出したばかり。そのため、彼はキャリアを順調な流れにもどすために、この映画『トロピック・サンダー』を成功させる必要があるんです。みんなでジャングルへ入り、本当にまだ映画を作っているかどうか疑問になってきても、彼はまだ映画が作られていると信じこみ、そのまま先へ進んでいく。彼は、絶対に映画を成功させなければ、もうあとがないと思っているからです。

ロバート・ダウニー Jr.との共演はいかがでしたか?

ベン・スティラー:ダウニーの役柄のカーク・ラザラスは、彼の世代を代表する最高の役者として信じられるような人でなければならない。この役のためには、実際に尊敬されているシリアスな俳優を起用する必要がありました。ダウニーというのは・・・あんなにおかしくて、しかも同時に、俳優としてシリアスに見てもらえる人が他にいます?

ジャック・ブラックはどうでしょう?

ベン・スティラー:僕にとって、ジャック・ブラックは天才です。つまり、彼はコメディの塊なんです。彼のやることは、誰もまねできません。それに、彼はすばらしい男で、仕事を愛しています。監督としては、一緒に仕事をしたいタイプの人ですね。彼は自分の役柄にとても多くをもたらし、とことんほれ込むから。

オール・スター・キャストとの仕事は?

ベン・スティラー:彼らと全員一緒に仕事ができ、彼らがお互いに引き立て合うところを実際に見られ、これは僕にとってすばらしい経験になりましたね。単にこの人たちと一緒に組めたこと、それぞれ自分の得意分野でトップの人たち、優秀な人たちと組めたことが最高の経験でした。そういう役者たちを相手に映画を監督すると、毎日、プレゼントを受け取っているようなものです。とてもすばらしいことです。

ハワイでの撮影についてお聞かせください。

ベン・スティラー:僕たちが映画の撮影をしたカウアイ島には、すごいジャングル地形と山々があって、この映画のためには、はるばる南東アジアまで出かけるよりも、やりやすいだろうと思いました。でも、ハワイで撮影をした場所は、海岸のようなところではありませんでした。ほとんどは島の内部にいたんです。ロケ地まで行くにはかなりの時間がかかりましたね。そこは、主要道路からはずれたところでした。それだからこそ、おもしろかったんです。本物のアドベンチャーを味わえたからです。僕たちは文字通り、あの山のふもとで撮影をしたので、毎日3〜4時間はたっぷり雨が降りました。撮影中は毎日雨が降っていましたが、丸一日降り続けることはありませんでしたね。

演じた”カーク・ラザラス”とはどんなキャラクターですか?

$blueviolet ロバート・ダウニー Jr.$:ベンが『トロピック・サンダー』を連中と一緒にやっていて一番おもしろいのは、ベンの役が文字通り役に入りすぎて、役を抜けきれなくなる点だと思います。すでに映画を作っているという兆候というか、理由がなくなってさえも、彼は役から抜けきれません。

“アルパ・チーノ”とのやりとりが面白いですね。

$blueviolet ロバート・ダウニー Jr.$:アルパ・チーノはカーク・ラザラスのことを、アル・パチーノに対するのと同じように尊敬しています。彼は子供の頃、アル・パチーノが何本もの大作で独創的な役などに扮しているのを見ていました。でも、その後、間違いなく、彼は一線を越えました。最初は、彼はそのことに気づいていないと思います。自分の得意なことをやっていたからです。その後で、それはいらいらさせるものになります。そして、ついには、彼はラザラスを相手にノリの良いやりとりをしてみせますが、それはとても面白くて、おかしなひねりになっています。

なぜハリウッド映画を諷刺したのですか?

$blueviolet ロバート・ダウニー Jr.$:この業界にいる“我々”が、今だにほとんどの場合、自分たちのことを真面目に考えないという傾向があります。つまり、この役者たちと彼とジャスティンが——ベンとジャスティンが書いた脚本は、我々役者がやっていることに対するラブ・レターのようなものだと思います。それと同時に、この映画作りというものがどれだけ不完全でバカげたものかを気づかせるものです。なぜなら、映画製作というのは狂っているからです。

ハワイでの撮影はいかがでしたか?

$blueviolet ロバート・ダウニー Jr.$:まず初めに、ちょっとしたリハーサルのために現地へ出かけたとき、活力の元が何か分かりました。つまり、あの時は、みんなが“こんなの狂っている。ここで撮影すべきまともな理由なんてない。どこかの大きな通りの一面を使って、ここと同じ見かけにすればよかったはずだ”と口々に言っていたと思います。でも、実際は、そんなことは無理です。あのロケ地はとても遠く離れていて、リアリズムと孤立しているという点で完ぺきだったからです。

監督としてのベン・スティラーはいかがでしたか?

$blueviolet ロバート・ダウニー Jr.$:第一に、彼はとても、本当にとても寛大でした。彼はとても重要なシーンを撮って、最後に彼のシーンを撮ることがよくあります。みんなが一日の撮影で疲れてきて、そろそろリラックスしたいと思い始めたころに、彼が演技を始めるんです。しかも、彼は余分のフッテージを稼ぎます。この映画のスケールは撮影初日から、大作並みで、私は以前には『アイアンマン』に出演していますが、この映画の撮影に入って、「なんてことだ。このシーンがこれか。すごいスケールの大きさだ」と思いました。

脚本をはじめて読んだ感想は?

ジャック・ブラック:初めて『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』の脚本を読んだときは、ものすごく何度も大笑いしたけど、そんなことはめったにないんだ。あれは、本当におかしかったよ。

ご自身の役”ジェフ・ポートノイ”についてお聞かせください。

ジャック・ブラック:僕の役柄のポートノイは、おなら映画でキャリアを築いた男だ。この映画のおかしさは、太っていることと何度もおならをするところから生まれる。低俗なユーモアだ。そのおかげで、彼は国際的な映画スターになっている。でも、彼はもうちょっと尊敬されたいと考えていて、この映画、“トロピック・サンダー”を、なんらかの、たとえば、オスカーを獲得するようなチャンスとして見ている。彼は、手を広げようとしていて、もうちょっと本式の俳優を目指しているんだ。

なぜハリウッド映画を諷刺しているのでしょうか?

ジャック・ブラック:我々の文化は、映画だけでなく、映画製作、セレブ、ビハインド・ザ・シーンのマジックのようなものに取りつかれているんだよ。人々はハリウッドの魅力とか、華々しさという夢のような考えを持っている。今やそういったことを茶化す時期がきたんだね。

演じるに当たって何かトレーニングはしましたか?

ジャック・ブラック:僕たちは強力な武器の扱い方を習った。どういうわけか、僕は最重量の銃、M60を扱うことになったんだ。“ピッグ”と呼ばれているやつ。実際にその名前で呼ばれている。バズーカ砲じゃないけど、バズーカほど重いやつだね。みんなからは、僕が生まれつきの銃名人だと言われたよ。でも、自分が効率的な・・・安定した・・・殺人マシーンになれるというのはイヤだけどね。結局、いざという時には、同胞は僕に頼り、たこつぼ壕に入ってほしいってことさ。

スイギュウのシーンは面白いですね。

ジャック・ブラック:あのシーンでは僕は下着一枚にならねばならず、その格好で水牛の背中にくくりつけられていた。僕が心配したのは、水牛の皮がじかに、裸の腹や胸にくっつくのはどんな感じかってことだったよ。皮の表面はざらざらなのか? 水牛の背中に肌がアレルギー反応を起こすんじゃないだろうか? ってね。でも、実際は、とても柔らかかったよ。

提供:パラマウント ピクチャーズ ジャパン

執筆者

Naomi Kanno

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