国民的美少女が魅せる本格的ミニスカアクション映画が誕生した。拳を突き上げパンチをくりだし、足を振り上げキックする、制服のスカートがふり乱れるのもお構いなしに暴れまくる正義の女子高生ファイター。

監督は押井守監督の『Avalon』で助監督を務め、『小さき勇者たち〜ガメラ〜』 では特撮演出も手がけた金子功。本作で初の劇場公開作に挑んだ。

友人と間違われて無敵の改造人間となる女子高生の星野愛に昨年「天使がくれたもの」で初出演、初主演の映画が公開された美少女クラブ31の清水由紀。愛の親友、片桐由美に映画、ドラマの他グラビアアイドルなどで活躍中の同じく美少女クラブ31の中村静香。

今回の映画がアクション初挑戦となったふたりにインタビューを敢行した。







おふたりは今回、アクション初挑戦ですね。

清水由紀(以下、清水)「女優をやり始めてから、いつかはアクションをやってみたいと思ってました。でもまさかこういう戦隊ものみたいな形で戦うことになるとは思っていなかったので、驚きました」

中村静香(以下、中村)「私もそうですね。興味はありましたけど、やったことはなかったですし。アクションものを観るよりは、サスペンスとかホラーとか、ちょっと怖いものを観る方が多かったんで、期待と不安が半々でした」

実際にやってみてどうでしたか?

清水「充実感もあったし。やり遂げた後、次のステップが明確に見えるので、出来たという感覚がすごくありましたね」

中村「やってる間も、終わったあとも、もっともっとやりたいなと思いました」

アクションの練習はどうでしたか?

中村「撮影前にはアクションの型を決めてなかったんですよ。撮影と同時に次の型を決めて、その場で振り付けをしてもらいました」

撮影前にトレーニングは?

清水「撮影前に何回か稽古があって、そこでアクションの基本を教わりました。それをどう形にするかということだったんで、本当に必死に頑張りました」

中村「こちらのアクションに合わせて相手が倒れて下さるので。撮影中はとにかく楽しかったです。アドレナリンが出てきますよね」

具体的にはどんなトレーニングを?

清水「受身をとってみたり、ひとつひとつの型を教えてもらいました。たとえば回し蹴りはこうするんだよとか。そういうのをひとつずつ」

中村「腰を入れるとか」

清水「本当に細かいことを教わって。それを一連の流れを作って、かっこよく決めていくとか」

中村「だんだん慣れていくと、ひとりだけでなくて、ふたりでパンチを出し合うとか。由紀が言ったように、パンチを打ったら、キックがあって、というような一連の技を覚えていきました。その後は自主練習で、ふたりで合わせてました」

自主練習をやってたんですか?

中村「やってましたね。ちょこちょこ連絡をとって。じゃ、今日やろうか、みたいな感じで。結構、汗もかきましたね」

清水「やっぱり今まで使ったことのないような筋肉を使ったりするので、私はここが痛いとか言うと、あたしはこっちなんだけど、なんて言いあってました(笑)」

ふたりでどこかに集まってたんですか?

中村「そうですね。畳の上で練習したりして。ただ、型をやるには部屋の広さが少し足りなくて、斜めに使ってみたり」

清水「途中までいくと、はい逆! とか言って戻ったり」

中村「でもやってるうちに段々ふたりのリズムが合ってきて。ちょっとずつ成長が見えてきたんで、楽しかったですね」

アクションには怪我が付きものだと思うんですが。

中村「私はあざが出来たくらいだったんだけど、由紀は……」

清水「鼻に足がガツンとぶつかって。その場では集中してたので平気だったんですけど、撮影が終わってからみんなが集まってきて、大丈夫? と言われたりして。やっぱり当たったよね、というような感じで。そういうのもこういう撮影ならではの思い出になりますよね」

大丈夫だったんですか? 鼻ですよね。

清水「大丈夫でしたよ(笑)。こういうのがあってこその戦隊ものなんだろうなと」

この映画を観て、ある年代から上の人は『仮面ライダー』を思い出すと思うんですが、おふたりは『仮面ライダー』って知ってます?

中村「知ってますよ。ヒュー、というのも知ってますし、怪人が必ず出てくるというのも知ってます(笑)。私はおじいちゃんとお兄ちゃんと一緒にテレビを見てましたから」

清水「私はこのお話をいただいてから『仮面ライダー』を初めて観たんです。昔の映像の作り方も面白かったですね。でもアクション自体は変わらないんだなと思いました」

この映画でも似たような戦闘員が出てくるわけですが、どうでしたか?

清水「意外とかっこよかったですね。自分に合わせて動いてくれるし。皆さん、全然私たちよりもベテランなので、その人たちに教えてもらいながら、アクションをやりました」

中村「でも戦闘員の人に囲まれた瞬間は興奮しましたね。仮面ライダーと一緒だと思って(笑)。戦闘員の人からもっと思いっきりやっていいんだよとか言われて」

そうすると蹴りやパンチも100%の力ですか?

中村「そうですね、でも当たったと思っても、うまくよけてくださるし。ものすごく鍛えていらっしゃるんで、こちらも安心してアクションが出来るんですよ」

清水「私は怖がりというか、小心者なので、当たると思うとちょっと遠慮してしまう部分があるんです。けど、しいちゃんに関して言えば、もうガンガンいってましたからね(笑)。度胸があって、すごくかっこいいなと思いました」

中村「アクションの練習をしているときに、ふたりの違いが出てくるんですよ。私は勢いでいっちゃうんで、思い切ってパンチを出したり、ガツガツ行くんですけど、由紀は、腰を入れるとか基本が出来ている感じで形はキレイなんですよ」

ふたりはお互いをどういう女優さんだと思ってますか?

清水「女優さんとしてだと、しいちゃんはナチュラルな感じですかね。自然体でありながら、役はきちんと作ってますね」

確かにふたりの下校シーンとかもナチュラルな感じがしました。

中村「そこはもう手馴れたもんです。普段のままを出せばいいですからね(笑)。女優としての由紀はものすごく観察力があって、ものすごく人を見てますね。どんな役がきても、こうしなきゃという固定観念に囚われることなく、等身大でやる人です。今回も仲のいい高校生の役なので、そのままのふたりでやれたんで、楽しかったですね」

執筆者

壬生 智裕

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