「今すぐ逃げろ!足を切り落とされるぞ!!」

“サウンドノベル”と呼ばれる新しい手法で多くのファンをひきつけ、2004年第1回『このミステリーがすごい!』大賞で話題をさらった上甲宣之原作の「そのケータイはXX(エクスクロス)で」が待望の映画化。監督は、『バトル・ロワイアル』シリーズ、『スケバン刑事 コードネーム=麻宮サキ』を手がけた深作健太。脚本は、『デスノート』シリーズの大石哲也。

傷心旅行に訪れた温泉地で、突如襲い掛かってくる村人たちから逃げ惑う女子大生・しよりを演じるのは、一流のピアニストでありながら女優としても幅広く活躍している清純派・松下奈緒。自己中心的な性格であり、ケータイなしでは生きていけない今どきの女子大生で、謎の女・レイカとの壮絶な闘いを繰り広げる愛子を演じるのは、ヒット曲連発のトップアーティストから一転、新境地を開いた鈴木亜美。この二人が初共演、恐怖に怯える女子大生を熱演している。

共演陣には個性豊かなキャストが集結した。イカれ狂った変人・レイカに、原作者をして“原作にない荒技を魅せる!”と絶賛の適役・小沢真珠、しよりと愛子がケータイで助けを求める友人・弥生に中川翔子、そして、謎の携帯電話の声を、大ヒット米TVシリーズ『24』のジャック・バウアー役で知られる小山力也。ジャック・バウアーばりの説得力で、しよりを「阿鹿里村」脱出へと導いていく。

主題歌は、今夏発売となったセカンドアルバムが全米ビルボードチャートを席巻中のティーンネイジャーアイドルAly&AJの『こわれそうな愛の歌』。

撮影は2006年12月、人の気配もまばらな秩父の山奥や奥飛騨などで行われた。極寒の中で追い詰められて行くさまが、画面から緊迫感たっぷりに伝わってくる。

観るものを恐怖の奈落に突き落とす、圧倒的な迫力のジェットコースター・スリラーがついに誕生!

今回は、しよりの元カレで、愛子とも密かに連絡を取り合っていた男・朝宮を怪演する池内博之さんにお話を伺った。



$ 本作は、怪作でもあり、快作でもある作品だったと思います。池内さん自身はこの作品についての感想はいかがですか? $

「とんでもない映画が出来てしまったな、というその一言ですよね(笑)」

$ お話を最初に聞いたときはどうでしたか? $

「僕は今までホラーに出たことがなかったので嬉しかったですね。深作健太監督ともお仕事したかったので、オファーがあったときに、すぐにやらせて欲しいと返事をしました」

$ その深作監督はどうでした? $

「ものすごくエネルギッシュでしたよ。芝居のスタートのかけ方も、カットのかけ方も気合が入っていて、すごかったです。この撮影は山奥だったので寒かったんですよ。少しでも寒さに負けちゃうと、テンションが下がるので、監督がテンションを上げて僕たちを盛り上げてくれましたね。テストのときでも本番じゃないかと思うくらいで。現場のスタッフがまとまってましたね」

$ お気に入りのシーンはどこですか? $

「小沢真珠さんと鈴木亜美さんとのトイレでのバトルシーンですね。あそこは可笑しいですよね。鈴木亜美さんがあんな小さい身体で本格的なアクションをされていて、カッコ良かったですよね。
小沢さんとはキャンプ場で初めてお会いしたんですが、ちょうど彼女が丸焦げをしていた時だったんですよ。僕は僕で血だらけだったし。お互いそんな状態ではじめまして、なんて(笑)」

$ 森下能幸さんのおばあさん役がハマってましたね。 $

「ものすごいハマってましたね。最高でしたよ。試写で観たときも、僕は思わずクスクス笑ってしまいましたから。台本を読んだ時点で、ありえないだろうと思ってましたからね。それが狙いなんだと監督が話をしてましたよ」

$ 最後のシーンのセットはリアルでおどろおどろしかったですね。 $

「気持ち悪いくらいリアルでしたね。食事休憩のときは僕は割と早めに食べて、ひとりでセットに戻ったりするんですけど、誰もいないと特に気持ち悪いですよ。そこで友だちとかに電話をしたりして、テレビ電話とかで見せたりしましたね」

$ 最後に見どころをお願いします。 $

「みなさんキャラが立っているので、すごく楽しめると思います。カップルで見たら楽しめるんじゃないですかね。ジェットコースタースリラーというキャッチコピー通り、本当に絶叫マシーンに乗っているような。怖いんだけど、笑っちゃうというような感じで楽しんで欲しいですね」

執筆者

壬生智裕

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