『インファナル・アフェア』から5年。ハリウッドのリメイク版『ディパーテッド』 は、本年度アカデミー賞作品賞に輝いた。そして、本作も既にディカプリオ主演でハ リウッドでのリメイクが決定している。そんな世界が注目する、インファナル・チー ムの最新作が、『傷だらけの男たち』。ある殺人事件に端を発して明らかとなった真 実。彼はなぜ復讐しなければならなかったのか?その裏に隠された男たちの深い傷に 触れた時、衝撃の事実に誰もが心を揺さぶられるだろう。

主演のトニー・レオンに聞いてみた。




Q:本作はどんな物語ですか?
それぞれの人間に傷ついた物語がある。それぞれの異なる傷の悲しみの物語だ。

Q:演じられた役について教えてください。
僕が演じたのは悲劇的な人物だ。不幸な目に遭い、それ以来世界が自分に不公平だと思いこみ復讐に燃える。だけど それは自分自身を破滅させることなんだ。

Q:初めての悪役ですね。
始めは金城武が演じる役をやろうと思った。でもそういう役は以前もやったことがある。だから悪役を演じてみようと思ったんだ。自分でも出来るのか不安だった。この役をただの悪役としては演じたくなかったんだ。負の面を背負った人間として、なぜ彼がそんなことをしたのか、を演じたかった。

Q:金城武さんと共演されていかがでしたか?
10年前の彼とは違って自分の意見を持っていた。以前はただのかっこいい男だったけど実はすごく面白い奴だと分かったよ。

Q:監督とのお仕事はいかがでしたか?
アンドリューは主観的で直感的にカメラで撮る。アランは演技指導に力を発揮する。分担がちゃんと出来ているんだ。1人は撮影、1人は他のことに留意し主観と客観のバランスが良かったよ。

Q:シュー・ジンレイさんとの共演はいかがでしたか?
魅力的な女優さんだよ。脚本に書いていないことまで考えて演技しているんだ。

Q:撮影はいかがでしたか?
通りを封鎖しての撮影が印象的だった。あと、クーラーがないのに革ジャンを着ての撮影で大変だったよ。階段を登ったり降りたりで汗だくになった。僕らの血と汗を結集させて製作した作品だから、気に入ってもらえたらうれしいよ。

執筆者

Yasuhiro Togawa

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