『クリムゾン・リバー2　黙示録の天使たち』ブノワ・マジメル、インタビュー

Q.レダを演じるにあたってどんな役作りをしましたか？
「刑事」という要素は何よりも自分のものにしなければならない最初のハードルだった。早速レダの個性を一から作り上げ、新人の頃のニーマンス（ジャン・レノ）のイメージを与えたいと。彼のキャラクターや過去を想像しながら夢中に仕事を進めたんだよ。
次に、役柄の感情に没頭できるよう、身体作りのトレーニングに２ヶ月費やし、パリでパトロールを行う機会も得た。
最終的に体の動きに内面性を加える作業を行う中で、オリヴィエの演出は的確だった。例えばコミカルなシーンでは、時に控えめであることをやめ、天真爛漫になるよう指示される、といったように。こうした笑いのシーンの演技は、これまで出演した映画では経験し得なかった貴重な体験だったよ。

Q.ジャン・レノと共演された感想は？
素晴らしい俳優との共演は決して難しいものではないんだ。ジャンはすべての偉大な俳優がそうであるように、人に影響を与え人と感動を共有する男である。私たちは共感できる部分が多く、すぐに互いの役割を理解し合えた。必要なときには相手に場所を譲り、互いにに支えあう。ストーリー上でも演技の上でも私たちはお互いを必要としていたと思う。

Q.クリストファー・リーとは？
彼は歴史的文化財だ。彼はすべてを、そして皆を知っている。彼は映画の百科事典と言えるだろう。これまでずっと映画界にいて、かつて今は亡きエロール・フリンとも仕事をし、未だ元気で頂点にいる。
優しい口調で、私が出演した彼お気に入りの作品『王は踊る』について話してくれた。あまりに偉大な人物で我々は皆彼に気持ちよく演じてもらおうと気を配ったものだよ。

Q.カミーユ・ナッタについては？
カミーユは本作のような長編大作で役を演じるのは初めての経験だろう。これほど男性的な世界で自分の存在を印象付けるのも生易しくはなかったと思う。
しかし彼女は生き生きと、楽しみながら、かつリラックスして演じ切った。彼女の演じるマリーという宗教専門分野にした刑事の存在がストーリーを引っ張っていく。舞台での経験が役立ったのだと思う。

Q.最後に本作の魅力を教えてください。
『クリムゾン・リバー2　黙示録の天使たち』は怪奇で秘教的な側面を持つミステリー・スリラーだ。２つの捜査が徐々に１つの事件に繋がり、深い奈落の底へ否応なしに引き込まれ、悪魔の巣窟へ近づいて行く。新たな情報が開示される度に謎は深まり、ますます暗い闇の中に引き込まれる。それに伝説や聖なる書、神の力、策略の中核にあるものすべてが想像力をかき立てる要素になっている。
ニーマンスとレダは冒険を通して観客を遠く日常からかけ離れたところへ連れて行く案内人なんだよ！！