失踪した教授が14世紀から放ったSOS!彼を救うため歴史の中へ旅立て!
フランスの修道院遺跡で信じられない出来事が起こった。14世紀の地層から現代の製品としか思えないメガネとレンズ、そして”Help Me 1357/4/21”と書かれたメモが発掘されたのである。それは失踪した発掘チームのリーダー、ジョンストン教授が、歴史の渦中からチームの教え子たちへ放ったSOSだった…。

最新のハイテク理論、驚異のイマジネーション、迫真のスペクタクルが完全融合。『タイムライン』は、SFスペクタクルの歴史に新たな1ページを刻む超大作である。
プロデューサー/監督であるリチャード・ドナーのインタビューをお届けします。

2004年1月17日(土)より、日劇1他全国東宝洋画系拡大ロードショー
(Photo:© Shuji K)






—『タイムライン』はどんな映画ですか?
ミステリーであり、サスペンスであり、スリラーであると私は考えている。我々の扱い方や描き方が、ちゃんとそうなっているといいのだが(笑)。

—原作である小説「タイムライン」を映画化しようと思った理由は?
マイケル・クライトン氏と仕事がしたかったのが一番の理由だね。
彼の小説を読んで、何度もアポイントを取っていたんだ。

ある時、友人でありマネージメントもしてくれているマイケル・オービッツが、彼のマネージメントも兼任する事になって、「マイケルと仕事をするチャンスができそうだぞ」と言ってくれたんだ。

そこで私と(本作のプロデューサーであり、妻である)ローレンシュラー・ドナーとで、「よし、やろう!」ということになった。

—14世紀のシーンで舞台となる、中世の城はどこにあるのですか?
舞台となる城や村をどこに設定し、どうするかということで私の心にすぐ浮かんだのがトム・サンダースとダン・ドランスというプロダクション・デザイナーだった。

我々はモントリオール郊外にある農場を見つけ、そこはあまり人の手が加えられずに残っていた。そこから見渡してもほとんど近代的なものを見ることはできなかったので、我々はその川沿いに見事な中世の町や漁村、小さな城を作ったんだ。

—その城の出来ばえはいかがでした?
山の頂上に建造した18メートルの中世の城は、「素晴らしい」の一言に尽きる出来栄えだったよ。

てっぺんに登って壁に触ってみるまでは、それが本物の石じゃないなんて分からないんだ。もちろんその他にも方法はあっただろうし、多くの映画や多くの人達がCGを使っているが、私は俳優やエキストラ、それにファイティング・テクニシャンに本物の風合いを感じて仕事をして欲しかった。だから我々は英国側の兵士たちにとって、本当に守りが堅いと思わせるような城を建築したんだ。

—本作を鑑賞する観客に何を求めますか?
観客には登場人物達と一体になって欲しいし、俳優が演じているキャラクターを信じてもらいたい。キャラクターを信じられず、気にもとめず、感情移入できないようなら、映画の中で我々が何をしようと観客は面白いとは思ってくれないだろうからね。

現代の人間たちが14世紀という時代に投げ出される、という非常に恐ろしいことを観客はいっしょになって「脱出できるのか、やり遂げることができるのか、中世に残ることになるのか、現代に戻ってこられるのか、そして愛の行方は?」と感じてほしい。
とにかく登場人物と一体になって楽しんでもらえればいいね。

2004年1月17日(土)より、日劇1他全国東宝洋画系拡大ロードショー

執筆者

Yasuhiro Togawa

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