渡部篤郎が中国の美人女優2人に惚れられた!?「最後の恋,初めての恋」(当摩寿史監督作品)は上海に赴任した男がとある姉妹と出会ったことで成長していく物語だ。タイトル通り、ここでの渡部は姉の最後の恋の相手となり、妹の初めての恋の相手となる。劇中の姉妹を演じるのはシュー・ジンレイ(写真・右)とドン・ジェ(写真・左)、中国国内では大ブレイク中、日本ではまさにこれからが旬のフレッシュな女優たちだ。そんな2人が9月下旬に来日、会見では2人仲良く会場に現れた。
 「撮影がスムーズに行かなければなしえなかったこと」とシュー・ジンレイは言う。本作は初の本格的な日中合作映画である。上海でのオールロケを敢行し、撮影は今春、映画完成は今夏、公開は日・中とも今冬になる予定と、他の映画作品と比べてもかなりのハイスピード。「日本人のスタッフはものすごくマジメ。撮影の進行も行き届いている感じがしました」(ドン・ジェ)。などと誉め言葉はもちろん出てくるものの、そのマジメさがほんの少し物足りなかった様子も・・・なんとなし感じられてしまう。果たして、相手役の渡部篤郎は?「最後の恋」または「初めての恋」の相手として充分に魅力的だったのだろうか?答えは続きを!!ちょっとイジワルな質問にも率直に答えてくれたお二方でした。

※「最後の恋,初めての恋」は12月全国ロードショー!!

 









——日本人スタッフとの仕事はいかがでしたか?映画作りの違いに戸惑うことは?

シュー・ジンレイ 同じ日本映画でも監督が違えば、現場も違うはずですよね?映画作りは国が違うから違うというより、監督によって異なるような気がします。ですから、中国映画との差は特に感じませんでした。ただ、現場では笑いが少なかったような気も。もしかしたら単に彼らとそう親しくなかったからかもしれないし、言葉の壁があったせいかもしれない。後半になってくるに連れ、少しづつ雰囲気も変わっていきましたけれど。

ドン・ジェ 私が感じたのは日本人スタッフの方はものすごくきっちりしているってことですね。撮影のスケジュールもものすごく考えられている。衣装も替えがきちんと用意してあって、配慮が行き届いているし、仕事ぶりもマジメ。中国人スタッフは撮影中でもしょっちゅう冗談を言ったりしているのですが、日本の映画人はそんなことしないみたいですね。

——言語の壁も感じた?

シュー・ジンレイ 演技指導の際のコミュニケーションはなかなか大変でした。日本語のある単語を中国語に翻訳してもらっても、イコールで結ばれないような感じですね。ちょっと微妙な違いが生じてる気がして・・・。まぁ、それは何度も聞き返したり、どうしてもわからない時はモニター画面を見ながら指示を仰げば大体解決しましたが。

ドン・ジェ 私も同じように感じました。同じ中国人スタッフでしたら割と冗談を言い合ったりみたいなことがあったんですけど、なかなかそういうのは難しかったですね。

——相手役の渡部篤郎さんについて。渡部さんは日本人女性にとってはカッコよくてステキな人、ということになっています。そんな彼ですら・・・どうでしょう?中国人男性と比べると・・・ユーモアに欠ける?

ドン・ジェ ・・・・・・

シュー・ジンレイ ・・・・・・

ドン・ジェ えーと・・・そうですね、この映画ではチェン・ボーリンとも共演してるんですが、彼とは年も近いせいか、冗談を言い合ったりしてよくしゃべっていました。渡部さんは・・・うーん、ボーリンと比べると・・・ちょっと堅い・・・かな。

シュー・ジンレイ そうね、彼はすごくマジメな人だと思う(笑)。ただ、渡部さんには二面性があって笑うと子供みたいな顔になるんです。堅い表情をしている時はなんだかかわいくない人って思ってたのだけれど、笑うとかわいいなって(笑)。その差がすごく激しかった。そういうギャップは彼の魅力につながっている気がしますね。

——自分の気持ちを抑えてしまう姉(シュー・ジンレイ)と自分の気持ちを隠せない妹(ドン・ジェ)、この映画でお二人はそれぞれ正反対のタイプを演じています。実際にはどちらのタイプだと思います?

シュー・ジンレイ うーん・・・。でも、実際に生きてる人ってあんなに極端に内向的だったり、外交的だったりするものじゃないと思う。私自身、両方の面を持っているものじゃないかなと思います。

ドン・ジェ 同じ意見ですね。まぁ、でも、どちらかといえば私は外交的というより、内向的な方じゃないかな。








——家族の団らんに出てくる料理がおいしそうですね。料理上手な姉
、料理下手な妹という設定でしたが実際のところは?

シュー・ジンレイ 実際は逆なんです。妹はお料理上手です。お姉さんは自分の食べたいものを作るだけです(笑)。

 ——ちなみに得意料理は?

シュー・ジンレイ 私が得意なのはトマトと卵の炒め物と、それからインシャンロース(ちょっと辛味の肉炒め)ですね。

ドン・ジェ 一番得意なのは魚の煮込み料理なんですけど料理は趣味といっていいくらい好き!!時間のある時は家族や友達にたくさん作って「おいしい」っていってもらえることが何よりの楽しみです。
 
 ——ところで、2人ともキレイな肌ですよねぇ。お手入れの秘訣は?

ドン・ジェ 雑誌を読んでもそういう情報はたくさん載ってますよね。でも、結局は自分に何が合うのか見極めることなのかな。私の場合は体を動かすとリラックスするのでオフの時は運動するようにしています。

シュー・ジンレイ 入念にするのはメイク落としですね。これには時間をかけます。あとは気持ちを健やかに保つこと。これが一番大切なことではないかしら。

 ——女優という職業について。どういう時に醍醐味を感じますか。

ドン・ジェ いろいろな人の人生を演じることで自分の人生そのものが豊富になりますし、役の心情に自分の気持ちを合わせることで自分の気持ちも変わっていったりもする。それが女優の一番の醍醐味だと思います。

シュー・ジンレイ 私もドン・ジェの言うことは本当にその通りだと思うんですね。実際は私達の生活はほとんどの場合、淡々とした毎日ですし、周りの人間も限られているわけですけど、それが演じることでいろんな人とも出会えますし人生が豊かになりますよね。それから、もうひとつの楽しみは役を演じることで今まで自分でも知らなかった別の自分を発掘することもあることですね。
時には観客と同じ立場で見ることもあるんですけど、これも楽しみのひとつ。撮ったのが1年前だったりすることが多いんですけど、その時の自分がどんな状況だったのか、作品を見るとわかるんですね。かなり前の作品になると、自分が成長したのもわかるし、それと同時にあの頃、自分の身にはこういうことが起こってたんだよなぁというのが思い出したりして、そういうのもなかなか楽しいものです。

執筆者

寺島万里子

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作品紹介
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