東宝の“ゴジラ”シリーズ最新作『ゴジラ×メカゴジラ』が、今年も特別招待作品として東京国際映画祭に出品、11月2日オーチャード・ホールに集まった多くの映画ファンに初お披露目された。シリーズ26作目となる今回の作品でゴジラを迎え撃つのは、シリーズ4度目の登場…と言ってもデザイン・コンセプトが一新された“超攻撃型”メカゴジラ・機龍。そして機龍を操るバトル・ヒロインに釈由美子(女性が操るのは『メカゴジラの逆襲』からの伝統?)が扮している。対兵器ものとしての物語を展開するため、『ゴジラ』『モスラ』『サンダ対ガイラ』を背景に組み込んでいるあたり、ファンをなかせる。
 映画祭当日は富山省吾プロデューサー、『メガギラス』に続いての監督となった手塚昌明監督、30代の若き特技担当菊地雄一、ヒロインの釈由美子、湯原博士役の宅麻伸、五十嵐総理役の中尾彬がゲストとして登壇。フォトセッション時には、またこちらも恒例、ゴジラとメカゴジラも乱入し、ファンを喜ばせた。

$navy ☆『ゴジラ×メカゴジラ』は、2002年12月14日(土)より全国東宝邦画系にてロードショー公開!$










富山省吾プロデューサー——今年もゴジラが東京国際映画祭に来ることができました。1999年から『〜ミレニアム』『〜メガギラス』『GMK』と3本のゴジラ映画を作り、その蓄積から新しいゴジラが、そして本当のゴジラと人間の戦いがはじまります。『〜メガギラス』の手塚監督が目いっぱい面白いゴジラを作ってくださり、今年のゴジラは、かっこいいだけではなくて、胸を打つ怪獣映画を目指しました。昨日突然の発表がありました、巨人軍の松井選手も出ております。これは置き土産出演だというふうに思っております。巨人軍の皆さん、松井選手に感謝いたします。そして最後に雨の中の大変な撮影を、手塚監督の指揮のもとご一緒くださいました防衛庁自衛隊の皆さん、そして熱い八景島シーパラダイスの撮影で、一緒に走ってくださったGサポーターの皆さんに感謝します。

手塚昌明監督——またこの国際映画祭で上映され、何よりも嬉しいのは私ではないかと思います。約1年間ゴジラのことだけを考える時間を与えてくださいました、富山さんをはじめ東宝映画の皆さんにお礼を申し上げます。そして何よりも、こうして集まってくださった皆さんの熱意が、こうしてゴジラを完成させる大きな要因だと思っております。ありがとうございました。

菊地雄一(特殊技術)——作り手の熱気が痛いほど伝わってくるような、熱意に溢れた素晴らしい作品に仕上がっています。今日は皆さんと一緒に1時間半楽しみたいと思います。

釈由美子 (家城茜役)——今日は12月14日の公開を前に、東京国際映画祭というこんなに大きな舞台で、皆さんにご覧いただけて嬉しく思っております。私は家城茜という特殊自衛官を演じておりますが、女性が戦う強さを感じていただければ幸せです。今年の『ゴジラ×メカゴジラ』は今まで以上に、熱く、激しく、切ないぐっとくる作品に仕上がっていると思いますのでご期待ください。

宅麻伸(湯原徳光役)——84年の復活ゴジラ以来18年ぶりに、ゴジラに出させていただきました。何よりも驚いたのが、特殊技術の進歩と言うか素晴らしいゴジラが出来上がっております。どれだけ期待されてみても、あまりあるものだと思います。あと一つ驚いたのは、自分も18年、年を刻んでしまったということですね(笑)。お楽しみください。

中尾彬(五十嵐隼人役)——ゴジラは7年ぶり4作目です。これまでは、ゴジラをやっつける司令官だとかが多かったのですが、丁度今年還暦になったので東宝からご褒美で総理大臣をやれと。ちょっと困ったんですけどね。最近日本の総理大臣でろくな奴がいないもので、少しは決断力と勇気を持った芝居をしてみようと思ったんですけど、なんせ私のことですからいい加減な芝居になってしまいまして(苦笑)。今日はお楽しみください。

執筆者

宮田晴夫

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作品紹介
東京国際映画祭公式頁