7人の実力派監督が短編一発勝負!!悲喜こもごも7つのショートフィルム「Jam Films」は東京国際映画祭の特別招待作品でもある。上映前の11月30日には監督、キャストが一同に集まった豪華記者会見を開催。行定勲監督、堤幸彦監督、篠原哲雄監督ら、キャストは広末涼子、北村一輝、山崎まさよし、篠原涼子などなど・・・。記者会見場はマスコミでごった返し、今回の映画祭一番の盛況になったのではなかろうか。

※12月から渋谷シネ・アミューズ、シネ・リーブル池袋でロードショー

 

 








河井信哉プロデューサー  ちょうど1年半前に企画を立ち上げまして、監督を選んで短いけれどエンターティメントなことやろうよということでスタートしました。日本でもこんなに面白いものは作れるんだというものになっていると思います。

北村龍平監督(「the messenger 弔いは夜の果てで」) 音楽だとミュージシャン同士、コラボレーションがあるのに、何故映画ではそれがないのかなと不思議に思ってました。それだけに声を掛けられた時はすぐに返事しましたね。
 撮影現場って絶対うっとうしい奴とか気に食わない野郎がいるんですよ。でも、短編だったら期間も短いだけにガマンできる(笑)。今回も殴ってやろうかと思ったスタッフはいましたけど2日間だけだからガマンできました。

篠原哲雄監督(「けん玉」)  ショートは自主映画時代とテレビの時に、撮っていたことがあるんですけど、最近ああいうイキの良さを忘れてた感じがあったので、今回は瞬発力というところで勝負しました。
 山崎まさよしくんは「月とキャベツ」以来になるんですけど彼ほどけん玉の似合う男は日本にいないだろうと(笑)。篠原涼子さんも日本一メンチが似合う女だと思って選ばせて頂きました。

堤幸彦監督(「HIJIKI」) この場にいるだけで光栄ですね。連絡があった時、「ほんとにオレなの?」って聞き返したくらいで(笑)。皆さん、いろいろ面白い作品を作ってくるでしょうから、その中で私が唯一できるのは
ビンボーコントなんじゃないかと。ほかの作品の箸休め程度に思っていただければ幸いです。そんなこと言ったら、主演の佐々木蔵之介さんには失礼かもしれませんが・・・(笑)。

望月六郎監督(「Pandora 〜Hong Kong Leg」) エロス担当の望月です。といっても、皆さんにご迷惑が掛からないように15歳禁とかにならないようにはしました(笑)。
 実は僕は映画学校の講師をしてまして、いつも学生の短編を見てヘタだなとか(笑)言っていたので(どういう評価をされるか)ちょっと心配です。

行定勲監督(「JUSTICE」) 望月さんがエロス担当なら、僕は青春担当でしょう(笑)。ショートって結局、ワンアイディアが受け入れらるかってことだと思うんですが、今回はブルマに助けられたというのか(笑)。これは僕の高校時代の話でほとんど実話です。
 妻夫木くんはかっこいいけど、こういうカッコ悪いことも似合うだろうなと思って選びました。











角田ともみ(飯田譲治監督「コールドスリープ」主演) 
ヒロイン役は初めてで共演の大沢たかおさんやスタッフの皆さんにはずいぶんとご迷惑をかけました。舞台がSFなので小道具がちょっと珍しいものばかりで面白かったです。

広末涼子(岩井俊二監督「ARITA」)
 7つの作品のなかでも一番ふわっとしたつかみどころのない作品なんじゃないかと思います。すごく岩井さんらしい、きれいな映像になってます。
 岩井さんはテストの映像を先に見せてくれました。ゆで卵を丸のみするシーンがあるんですけどすごく不思議なカットなんです。・・・そこはがんばって飲みこんだので皆さん見てください。

魚谷佳苗(「the messenger  弔いは夜の果てでー」)
 映画も演技も今回が初めてでした。それが北村監督の作品で、こうした場に出席することができまして大変感謝しています。

北村一輝(同上)
 こんな大きい企画だったなんて、実は今知ったんです。北村監督の現場はものすごくカットが細かくて、いったいどうやってつなげるんだろうとずっと見てたんです。でもやっぱりわからなかった。でも、できた映画を見てよく出来てるな、僕がやった役もカッコいいなって思いました(笑)。

山崎まさよし(篠原監督「けん玉」)
 北村くんは山ちゃんがいくなら行くって言ってました(笑)。
「けん玉」は脚本が面白くて撮影は2日程度だったんですけど、今回は…音楽も担当させて頂きました。映画のみどころは・・・けん玉の穴にうまくはまったところ、でしょうか。

篠原涼子(同上)
 篠原監督は同じ苗字だけに気になっていたんです。初めてお会いしたのが、喫茶店で2人きりでお見合いみたいで少し緊張したんですけど、話していくと素朴な田舎っぽい人だなって思って(笑)。私も群馬出身の田舎ものなんでいい人だなって思いました。
 この映画もリラクセゼーションというか、お風呂入ってるみたいな、いい気がみなぎっている映画です。

佐々木蔵之介(堤監督「HIJIKI」)
 堤監督とは何度かご一緒したことがあるんですが、今回はこれまでにまして過酷な現場でした(笑)。撮影は1日24時間で終わったんですけど。

吉本多香美(望月監督「Pandora 〜Hong Kong Leg」)
 人生をかけてエロスを探求している望月監督の味がよく出てる作品になったと思います。足の指を舐められるのがこんなに気持ちいいなんて、この映画に出て初めて知りました(笑)。

綾瀬はるか(行定監督「JUSTICE」)
 ブルマをはくのは小学校以来だったので恥ずかしかったです。でも、監督がすごく面白かったんですよ。撮影中に女の子がブルマはいてパチンって手でズレを直すのをやらせて、それを見て「いいねぇ、いいねぇ」って(笑)。

執筆者

寺島まりこ

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作品紹介
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