田口ランディが描く、“官能=感応”するヒロインを描いたベストセラー小説『コンセント』が映画化。テアトル新宿で絶賛ロードショー中のこの作品のアンコール舞台挨拶が、2002年2月10日(日)、テアトル新宿で行われた。

今回は、舞台挨拶に出席した、中原俊監督、ユキの兄 役の木下ほうか、山岸 役の小市慢太郎のコメントを紹介する。





■コメント
−−田口ランディさんの作品を映画化するにあたり、こだわった点は何でしょうか?
中原俊(監督)
一番は、田口ランディさん本人についてで、「なんてエロティックな作品を書くんだろう」と思いましたね。てっきり男性かと思っていたら、女性でした(笑)。それに感動して、映画化しようと思いました。

−−田口ランディさんの第一印象は?
中原俊(監督)
単なる酔っ払いですね、豪快な人でした(笑)。

−−キャスティングがバラエティに富んでいますね。
中原俊(監督)
わりと自由にやらせていただきました。前から一緒に仕事をしたかった人たちとできて、楽しかったです。

−−田口ランディさんによると、木下は田口ランディさんのお兄さんと似ているそうですね。
木下ほうか(ユキの兄 役)
そうらしいですね。あまりうれしくないかも(笑)。

−−小市漫太郎さんは舞台もやられていますが、映画と舞台で演技の違いはありますか?
小市慢太郎(山岸 役)
感じているのは、映画は殺ぎ落としていくところが楽しくて、舞台は、生で表現していくのが楽しいですね。

−−映画では、監督から演技指導はありましたか?
小市慢太郎(山岸 役)
いろいろありました。

−−木下さんは山岸 役を演じたかったそうですね。
木下ほうか(ユキの兄 役)
そうなんです。山岸は関西人で、ベッドシーンもいいので(笑)。

−−でも、ユキの兄はすごい存在感がありましたよ。
木下ほうか(ユキの兄 役)
ユキの兄は「引きこもり」で、引きこもりのイメージは(運動をしないので)太っているというものがあったんです。でも実際には痩せている人も多くて、自分も痩せればそう見えるだろうと思い、痩せているところを強調してみました。

−−引きこもりの役は難しかったですか?
木下ほうか(ユキの兄 役)
そんなことはなかったですね。『コンセント』だけに、演技をするときと普段の生活で上手く切り替えていました。

−−山岸は逆にモラルにとらわれない役でしたね。
小市慢太郎(山岸 役)
そうですね。僕はあまりこだわりを持たない方なので、山岸のことはなんとなくわかりました。

執筆者

齋藤泰介

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