高橋巌監督、東儀秀樹主演&音楽プロデュースの映画『インフィニティ∞波の上の甲虫』。その先行公開初日舞台挨拶が、12月1日(土)に、東京都写真美術館ホールで行われた。

今回は、この映画が高橋巌監督と、娼婦と少女という対極の二役に挑戦した奥菜恵、映画の主人公「高橋」が書く小説の主人公「タカハシ」を演じた原田喧太、そして、脚本を担当した現役OL脚本家の高木弓芽を招いた、舞台挨拶の質疑応答の模様を、Q&A形式で紹介する。



■舞台挨拶 コメント
−−今のお気持ちをお聞かせください。
高橋巌(監督)
スタッフの代表としてこの場に立てることが、光栄です。この作品を支えてくれたいろいろな方々にも、お礼を言いたいですね。

−−東儀秀樹さんの音楽はいかがでしたか?
高橋
とてもいい、心に染みる曲を書いていただいたと思います。

−−東儀さんや、奥菜さん、原田さんたちの演技はいかがでしたか?
高橋
もうすばらしいもので(笑)。プロフェッショナブルな人たちと仕事ができるのは気持ちがいいことを、この映画で再認識しました。あと、ボラカイ島の方々に親切にしていただいて、そういうところや島のゆったりとした雰囲気が、撮影現場をなごやかにしてくれたんだと思います。

一つだけ、奥菜さんの英語の台詞を現地でどんどん直してしまって…ごめんなさい。

−−最後に、この映画の見どころを教えてください
高橋
風景のきれいさは当然ですけど、まずは、ぼーっと見ていただきたいです。そして、1回見ても全部はわからないように作ったので、何度も映画館に足を運んでいただき御自分の目で確かめてほしいです。




−−奥菜さんは二役に挑戦されましたが、難しかったところは?
奥菜恵(マリア、少女 役)
少女と娼婦という全く正反対の女性を演じましたけど、二人にはどこか共通点があり、演じ分ける部分と、そうでない部分を演じるのは楽しかったです。難しいところは…英語の台詞でしょうか(笑)。

−−ダンスシーンがきれいでしたね。
奥菜
踊りで表現することがすごく好きなんだなぁと、演じながら思いました。でも、南の島の民族系の踊りを踊るのは初めてだったので、腰の入れ方や手の動きとか、難しい部分はありました。

−−東儀秀樹さんとの共演はいかがでしたか?
奥菜
東儀さんは、みなさん物静かなイメージをお持ちだと思うんです。でも、現地ではみんな気持ちが開放的になって、クールな東儀さんの中に少年ぽさを感じて、面白い魅力的な方だなと思いました。

−−最後に、この映画の見どころを教えてください
奥菜
ボラカイ島は海も砂も空も全てが美しく、すばらしい島です。この映画を見れば、その魅力を擬似体感できると思います。




−−実は、奥菜だけでなく原田さんも二役をやられているそうですね。
原田喧太(タカハシ 役)
はい。この映画の中で、東儀さん、奥菜さんと自分の「タカハシ」の3人が一緒に出演するシーンはないんです。でも、もう一つの役で一瞬だけあるので、探してみてください(笑)。

−−撮影中の苦労話はありますか?
原田
大変だったのは全部ですけど…上空2,000mから水深35mまで、上がったり潜ったりしました。こんなに上下に幅広く撮影することは滅多にないので、たいへんでしたね。あと、監督はやさしい顔をして、きついことも言うんですよ、「食べ物は全部一気に食え」とか。NGを出したときは、オレンジジュースを5杯一気に飲みましたよ(笑)。そういう役なんです。

−−東儀さんとギターのセッションをされたそうですね。
原田
あぁ、よくやっていましてね。僕はギターを1本持っていったので、空き時間があるとみんなで歌を歌ったりとかしました。レストランでジャンケンで負けた人が歌うとかもやりました。その時は東儀さんが負けて1曲歌ったんですけど、結局みんなうたうことになったり(笑)。

−−最後に、この映画の見どころを教えてください
原田
ラブストーリーであり、アメージングでもあり、いろいろな要素が入っている映画なので、ゆっくり見て楽しんでください。



−−高木さんは長編映画の脚本は初めてだそうですね。
高木弓芽(脚本)
はい。でも本格的な脚本を書くこと自体が初めてだったので、普通を知らない分逆に怖いもの知らずでいろいろとできて楽しかったです。

−−撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?
高木
実は、撮影現場の滞在記みたいなものを、今日から劇場で発売しているDVDパンフレット『ボラカイ島への招待』の冊子で書いているので、それを読んでくださるとうれしいです。

−−東儀さんの印象はいかがでしたか?
高木
そうですね…オセロが弱い方でした(笑)。最初は「からかわれているんじゃないか?」と思ったくらいです。何でもできる方というイメージがあったので、余計に驚きました。

−−最後に、この映画の見どころを教えてください
高木
頭で考えるよりも、体全体で感じてほしい映画です。気楽に楽しんでください。



この映画『インフィニティ∞波の上の甲虫』は、12月1日(土)より、東京都写真美術館、新宿シネマ・カリテ、川崎チネチッタで公開中。

執筆者

TAISUKE SAITOU

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作品紹介
取材:『インフィニティ∞波の上の甲虫』先行プレミアレイトショー