「撮影で一番難しかったこと?撮影と同じくらい難しい質問をしますねぇ」(ジェラ−ル・コルビオ監督)。弟9回フランス映画祭のオープニング作品となった「王は踊る」。監督は「カストラート」のジェラ−ル・コルビオ、主演は今が旬のブノワ・マジメルとボリス・テラル。その3人が会場に出向いたとあって、上映終了後のティーチインは質問が殺到した。




「撮影で一番難しかったこと?撮影と同じくらい難しい質問をしますねぇ」。「王は踊る」上映終了後のティーチインでこう答えたのはジェラール・コルビオ監督。「カストラート」に続く芸術劇はベルサイユ宮殿でのロケを含め、11週間で撮影。「この規模の作品を11週で撮り上げるのはかなりの賭けだった」。
ルイ14世を演じたのがブノワ・マジメル、宮廷音楽家リュリにボリス・テラル。劇中で披露するバロックダンスは3ヶ月の訓練の賜物だ。「でも即興でやるにも練習期間が短すぎる。幾つかスタントを使ったシーンもありましたよ」(マジメル、テラルともに)。テラルに至っては背中にヒルまで乗せている。「子供の頃、祖母に聞いたんです。昔の人はヒルで治療したって。あのシーンを撮影してから祖母を近くに感じます(笑)」。
今、旬の男のマジメルだが「年下のひと」の頃に比べ、随分と痩せた?の声も客から上がる。「上下5−10キロの幅を持って、私の体重は増減します」と嘘かほんとかの軽口を飛ばす。普段、生真面目な発言が多い人だけにファンは親近感を増したのでは。

執筆者

寺島まりこ

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