世代を超えたヒーロー“ウルトラマン”誕生35周年であり、その生みの親ともいうべき日本特撮の父・円谷英二生誕100年を迎える2001年、新世紀ウルトラマンシリーズの第1弾として、TVと映画という二つのメディアを連動させて展開するのが『ウルトラマンコスモス』だ。TVシリーズ版の舞台となるのは7月20日から公開となる劇場版『ウルトラマンコスモス〜THE FIRST CONTACT』の8年後の2009年、劇場版でウルトラマンコスモスと出会い、「真の勇者になる」ことを誓った少年ムサシは逞しく成長し、怪獣事件の最中に再会したコスモスと一心同体となり、平和を導く為に奮闘する物語となっている。
 このTVシリーズは、現在17話まで撮影が進行中で、まさに円谷英二生誕百年目にあたる2001年7月7日より放映が始まるが、その第1・2話がこの程完成し、6月12日にマスコミに披露された。
 試写当日は、本作の主人公であるムサシ役の杉浦太陽さんをはじめ、地球の平和を守る精鋭“TEAM EYES”の隊員に扮したキャスト6名が隊員服姿で出席し、この日始めて観た作品や役柄にについて語ってくれた。










Q.1・2話を観ての感想をお願いします。

杉浦太陽さん(ムサシ隊員役)——クランク・インしてから三ヶ月たちやっと完成した1・2話を観たわけですが、怪獣に対するリアクションなど色々と問題点も見えてきて、これからまた頑張らなければと思いました。今回のウルトラマンコスモスは、怪獣を倒すだけではなく共存していこうと言う優しいウルトラマンなので、小さな子供が観て優しい子供になっていって欲しいと思います。

嶋大輔さん(ヒウラ隊長<キャップ>役)——言いたいことは、杉浦君が言ってくれたので(笑)。僕も初めてこれを観て、ここはこうしなければ…というのがありました。僕らは、CG映像を観ないままに演じてますので、現場でのアバウトな説明では掴みきれてなかったところもありますね。僕も、結構感動したのですが、昔からの伝統で、夢と勇気と愛がよく出ていたと思います。現在17話目ということで、まだまだ沢山ありますので1年間頑張ります。

坂上香織さん(シノブ副隊長<リーダー>役)——演じていて感覚がやはり掴みずらい部分があったのですが、こうして観たおかげで少しずつ巧く出来る出来るのではないかと思いましたので、これからも頑張ります。ただ、子供たちに怖いお姉さんに見えちゃって嫌われるのではないかとちょっと心配ですが、毎回幅広く演じていければいいなと思います。

市瀬秀和さん(フブキ隊員役)——遥か昔に撮ったような感じに見えました。ウルトラマンとの部分以外でも、ムサシの正直さと僕らが絡んでいく人間味の部分もよく観ていただければと思います。

須藤公一さん(ドイガキ隊員役)——あらためて、1・2話を観させていただいて僕が主役なんだとよく判りました(笑)。嶋さんの後ろ髪が、随分長かったですよね。

鈴木繭菓さん(アヤノ隊員役)——今日、初めてスティックサンダーがこういうものなのかとか、ウルトラマンがこんな感じなのかとか知ったので、怪獣とかに対するリアクションをもっと、もっと頑張っていきたいと思います。

Q.歴代の隊長役を演じられた方に比べると嶋さんは随分お若いですが、演じられるにあたっての抱負のようなものがあれば教えてください。

嶋大輔さん——確かに歴代の隊長さんとすごく年齢が違うなと、最初は色々考えたのですが、人間という部分で少しドジだったり、優しさだったりとか喜怒哀楽を出していこうかと思っています。ただ、結構他の出演者の方が若いので、それにつられてたまに同じ芝居をしてしまうことがあるので、それは気をつけなければと思っています。

Q.杉浦さんは、35周年を迎える伝統的なキャラクターを演じるにあたって、プレッシャー等はありませんか

杉浦太陽さん——今までのウルトラマンと違って、今回は倒すだけではなく怪獣を守っていくという内容なので、優しさを失わずかつ力強く、普段は自分の地を出していけるようにしたいですね。あまり、ヒーロー、ヒーローしないように。












普通のドラマと違って有り得ない物語で、皆さんも“TEAM EYES”という、所謂防衛軍とも違う特殊なチームを演じられていますが、特殊な立場の一員やキャラクターを演じる上で気をつけた部分はありますか?

嶋大輔さん——何だからこうだ…というのではなく、人間としてのヒウラをだしていけたらと思っています。あまり考えすぎても、演じていて判らなくなりますので、その場その場でスタッフさんたちと話し合いながら演じていますし。ただ、自分自身としてはそれほど特殊な立場だと思って演じてはいません。

杉浦太陽さん——ムサシは“TEAM EYES”に入る前は宇宙候補生だったので、いきなりそこに入ってしまった戸惑いもありつつ、怪獣が好きだったので怪獣の保護を第一としていることを、心がけています。

坂上香織さん——シノブはリーダーという形で仕切ったりしてますが、怪獣を保護することを夢見て好きで入ったのだと、そう言う気持ちで演じています。

市瀬秀和さん——フブキはその性格上、怪獣が現れたら即攻撃を考えると思うのですが、それが“TEAM EYES”というところに入り、怪獣の保護と自分の性格とがぶつかっていく部分を、演じていくことだと思います。

須藤公一さん——ドイガキは、多分科学が好きなだけで、その勤めた場所がたまたま“TEAM EYES”だったと思うのですが、それが怪獣と接していくうちに、怪獣の命の大切さに少しずつ目覚めていく部分を演じていければと思います。

鈴木繭菓さん——アヤノは怪獣も好きでウルトラマンも好き、絶対に助けられるという前向きな性格だと思いますので、そういう気持ちで演じてます。

Q.皆さんがご覧になられていたウルトラマン・シリーズでお好きな作品と、お好きな怪獣はなんでしょうか。

杉浦太陽さん——漫画を含め、『ウルトラマンタロウ』が好きです。それで、5歳の時の七夕に短冊に「タロウになりたい」と願い事を書いたんですが、その15年後に僕がコスモスになれたんです。出来すぎみたいですけど(笑)。好きな怪獣は、可愛いカネゴンとピグモン。出てきて欲しいのは、ウルトラマンを倒せるゼットンとか強力なのですね。

嶋大輔さん——『ウルトラマンセブン』ですね。他の仕事で、森次晃嗣さんと共演する機会があったときには、本当に感動しました。好きな怪獣は、ピグモンです。

坂上香織さん——二つ上の兄と観ていた『ウルトラマン80』が好きです。兄とよくウルトラマンごっこをしましたが、私はいつも怪獣役をやらされました。好きな怪獣は、ピグモンと9話に出てくるヤマワラワです。

市瀬秀和さん——アニメーションの『ザ・ウルトラマン』が強く印象に残ってますね。あとは『80』。怪獣よりもウルトラマンを中心に観ていましたね。ただ、僕も今回のシリーズのヤマワラワは、直接スタジオで対面したので可愛いような怖いような感じで好きです。

須藤公一さん——再放送ですが『ウルトラマンエース』とか『ウルトラマンレオ』とか『80』です。正直怪獣はよく覚えていないのですが、僕にとって印象に残っている怪獣は、うちの母親です(笑)。

鈴木繭菓さん——シリーズは、何も見たことがありませんでした。それでオーディションの前日に『ウルトラマンティガ』と『セブン』を借りて観てみたんですが、楽しくてはまりました。だから、怪獣とかもよくは判りませんが、ピグモンとかは、可愛いと思います。

 お好きな作品で出た名前からもわかる通り、“TEAM EYES”はフレッシュな精鋭揃いといった感じだ。その活躍ぶりは、7月7日(土)午後6時から(MBS,TBSほか17局同時ネット、10局異時ネット)のオン・エアで、楽しんでほしい。

執筆者

宮田晴夫

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