日仏緊急対談”女性の性は何処へ向かうか!?”。フランスが騒然となった赤裸々なラブストーリー「ロマンスX」を携え、カトリーヌ・ブレイヤ監督と主演女優のキャロリーヌ・デュセイさんが来日を果たした。25日、青山スパイラルホールでの披露試写会では飯島愛さんが応援に駆けつけ、上映後に3人のバトルトークを行った。著作「プラトニック・セックス」がドラマ化寸前の飯島さんは「ロマンスX」を5度も観たとか。「その時の心理状態、恋人がいるのかいないのか、幸せなのかどうなのかで全く解釈が違ってくる作品。どちらにせよ考えさせられる映画だと思います」。本作は渋谷シネ・アミューズ、シネ・リーブル池袋ほかにて6月下旬公開予定。しばし待て!!
(撮影:中野昭次)






ブレイヤ監督は17歳で出した小説が18歳未満購読禁止となるなど、その作家生活の始まりからしてもう凡人とは違っている。日本でも公開された「堕ちていく女」をはじめ、映画の中でも常に女の性を露出してきた。「おそらく私は、性というものを真っ正面から捉えた最初の人間だと思います。消耗品ではなく真面目な主題として扱えることを伝えたかった」。
日本でも公開前から過激な性描写で話題を呼んでいる「ロマンスX」だが飯島愛さんは「そんなに過激とは思わなかったけど(笑)」と発言し、場を沸かせた。「キャロリーヌ・デュセイさん演じるヒロインがものすごくピュア。モザイクなんか入っちゃったら全然違う感じになっちゃうと思うな」。
今回、トークショー直前に初顔合わせとなった3人。「飯島さんはとてもとても美しい」と絶賛するブレイヤ監督に「嘘でしょ。今、会ったばかりなのに」とやや疑心の飯島さん。それを横目に「第一印象で頭がいいか悪いかそこまではわかりませんけど、美しいと思います」とニコニコしながら答える監督はさすがの性大名なり。”飯島愛を女優としてどう見るか”という声が飛んだが、カメラテストで決める主義だそうで普段の生活から見出すことはしないらしい。「ロマンスX」のヒロイン、キャロリーヌ・デュセイも”スクリーンで違った輝きを放っていた”とのこと。
当のデュセイは脚本を読んで泣きっぱなしだった。「けれど、1度踏み出したら前に進んでいくしかなかった。監督の求めるものを限界ぎりぎりまで探っていこうと思ったんです」。文字通りの体当たり演技を見せた彼女は本作品がきっかけとなり、フランスでも次世代を担う注目女優のひとりとなった。来月下旬のフランス映画祭でも再来日が予定されているそうだが、明るくて利発な彼女にマスコミ陣もベタ惚れだ。「日本の皆さんは私が理解したようにこの作品を理解してくれました。とっても嬉しいです」とキュートな笑顔でコメントを飛ばした。

執筆者

寺島まりこ

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