市川準監督・田中麗奈主演「東京マリーゴールド」が12日、渋谷シネパレスで初日を迎えた。舞台挨拶の勢いもあってか、劇場は麗奈ファンの野太い声援だらけ。「撮影中はすごく楽しかった。私も大好きな映画になりました」という田中麗奈はこれが恋愛映画初挑戦になる。彼女持ちの男の子に恋を仕掛けて、ドツボにはまるというお役柄だが、通した印象はどこまでもフレッシュ。「初号を観終わった時、青空を見上げたくなった。そんな作品です」とは相手役の小澤征悦の談、「今日の天気に負けないくらい、爽やかな気分になれるといいなと思っています。前向きになれるよう、意識して作った映画です」とは市川準監督の談。現場は和気あいあい、監督と2人のディスカッションで映画が出来あがったとか。

　　






市川組の撮影はキャストとの話し合いを通じ、リアルな台詞が生まれていくという。こうしたステップがとても勉強になったとは田中麗奈、小澤征悦の共通した意見だった。「特に思い入れがあるのは別れの日のバトルシーン。観ていてヒヤッとしますね。怖いなーって（笑）」（田中麗奈）。ラスト近くにあるこの場面は昼過ぎから三人で議論しながら撮ったもので、監督自身もお気に入りとか。「（2人とも）最初はぎくしゃくしてた部分もあったんですけど、途中から打ち解けてきましてね。劇中の恋人同士である2人が素敵に見えるよう、意識して撮りました」（市川監督）。
「東京マリーゴールド」のポスターは頭から黄色いペンキを被った田中麗奈の図。“困難な目に遭っても立っている女性”を表したとか。ポスターの想起するイメージ通り、辛いけど胃にもたれない、清々しいラブストーリーである。

執筆者

寺島まりこ

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作品紹介
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