シネマ下北沢で絶賛上映中の篠原哲雄監督作品「張り込み」。監督のお誕生日(!)だった2月9日、題して”水瓶座B型男VS乙女座A型女”なるトークショーが企画されました。が、が。次作の撮影真っ最中とのことで監督は急遽欠席。主演の小市漫太郎(2月15日生まれ)さんと乙女座の若林しほさんに加わり、脚本家の豊島さんが登場。予定変更なるも、もしかしたら映画より面白い!?トーク・バトルが繰り広げられました。

 




水瓶座と乙女座は相性最悪。A型とB型は相性最悪。星占いでも血液型でも最悪と出る小市さんと若林さん。こんな2人が共演すると・・・「張り込み」になる!?「『張り込み』は刑事と主婦のゆがんだ愛情を描いたもの。こういう出会いでなければこの2人は本当は愛し合っていたんじゃないか」。以上は劇場に届けられた監督からのメッセージ。主演の2人はこれをどう受け止めるか。
 小市「初対面は・・・若林さん全然僕の顔みないんです。挨拶して、それだけ。殆ど口も聞かなかった。多分、撮影中もずっとこんな感じなのかなーって。でも、それが嫌な雰囲気じゃないんですよ」
若林「髭がなかったんです、プロフィールの写真では。でも、小市さんすごい髭もじゃで現れたんですよ。うわー、って思って。私、この人にやられるのかーって(笑)」。相性まで考える余裕もなかった、と。
 撮影まで自分が主婦スミレを演じることに疑問を抱いていたという若林さん。これに対する監督の答えは”若林さんってエキセントリックだから”。「監督が言ってたんですけどね、”自分の才能は限られている。人の才能をどう使うかが仕事だ”って」(豊島さん)。カッコ良すぎるコメントに役者陣はボー然。「私は別にエキセントリックな人間じゃないんですけどね(笑)。でも、この役をやって感じたのはですね、人間って結局、同じことを思っても、出すか出さないかで罪になったり、ならなかったりするんだよなってこと」(若林さん)。この発言の前には”役者じゃなかったら、人を殺してたかも”とぽろり。やっぱりエキセントリックだった若林しほ。監督の目に狂いはないぞ。キャスティングに思わず納得の1シーンでありました。

執筆者

寺島まりこ