日本初のホラー・エンターテイメント作品、99年の東京ファンタで話題を提供し、劇場公開でも6夜連続イベントでカルトファンが熱狂した佐々木浩久監督、高橋洋脚本コンビ「発狂する唇」のDVD発売記念上映が渋谷のアップリンクファンクトリーにて1月22日から27日までの1週間決定。
24日からの3日間は、会場で上映後にスタッフ、キャストを招いてのトークイベントも開催、テアトル新宿公開時の熱いトークが再現された。





24日の第一夜は、発狂夜話第一夜「日本映画発狂する!?」と題して佐々木浩久監督と特殊翻訳家の柳下毅一郎さんを招いてトークが行われた。
まず、続編が完成したという点から話を中心に、今だから話せる映画「発狂する唇」完成までの秘話が語られた。
会場は、作品が初見という人ではなく、2度、3度見ているユーザーが集まった。
−−−「血を吸う宇宙」続・発狂する唇ですがようやく完成になったようですが・・・・・・
佐々木「夕べ初めて見まして。最近パソコンで編集してしまうので、1回もフィルムで見ないまま試写の日を迎える状態です」
柳下「ラッシュも見ないのですか?」
佐々木「ラッシュも首なし幽霊が出るとか、撮影部さんのほうで写っているかいないのかなど、確認するときだけは見る程度ですね。」

−−−「血を吸う宇宙」・・・「発狂する唇2」じゃなくなった?
佐々木「話的には、パラレルワールドというか前作の続編ではなくなってしまいました。理由は、宣伝がしにくい。”発狂”という言葉が某放送局では言えない。俳優さんが某放送局で宣伝してくれるのですが、なかなか言えない、言ってもカットされてしまう。などいろんな事情で、いつのまにかタイトルから消えてしまいました。まだTV放映の話も決まっていないようです」
柳下「映画の公開は?」
佐々木「今年の夏くらいを予定しています」






−−−「発狂する唇」ですが、この作品のなかで、ヒロインが魅力だしずらいなぁと感じたのですが、その中で三輪さんの魅力ですが・・・
佐々木「三輪ひとみさんの場合は、ある被虐的な魅力を秘めたヒロイン役なのですが、役者をいじめるのが大好きなんで、現場でなんかはいじめたりはしません。」
柳下「そもそも、監督はいじめるのが好きなのでは?」
佐々木「特に女優さんなどと仕事をしていて、仕事が終わって電話などで、演技の話などをするときに、その人の弱点などが見えてくると、わざとその人が嫌だろうなぁなんて言葉を言ってみたくなったりしますね。」
柳下「この映画を見て、三輪ひとみが好きになってしまったのですが・・・」
佐々木「仕事をしていく中で、その女優さんの魅力をどう引き出すことができるかがいつも課題で、三輪ひとみが次回作の主演である中村あゆみよりも何か勝っている点があるとすれば、それは彼女の顔がワンカット出てきただけで、ある世界観が構築できる、だぶん中村あゆみのほうが演技が上手いと思います、ただ芝居をしていかないとこの人が見えてこないと思うんす。しかし、三輪さんの場合は出ていたときに、わぁ、絶対にこの人はこの映画の中でひどい目にあうぞと感じれるんですよね。そういう部分がこの作品の中での彼女に引かれる魅力だと思います。」

−−−「発狂する唇」DVDの特典映像ですが
佐々木「映画の時は、若干暗めにフィルムを焼いたのですが、今回は逆に明るめに仕上げましたので、見えなかった部分がかなり見えたりするシーンなどがあります。買ってみてから自宅でじっくりと特典映像なども見てください。」

第二夜は、諸事情で、佐々木監督が出演できなくなり、キャストの吉行由美さんと高橋洋さんとのトークイベントになりました。

執筆者

YASUHIRO TOGAWA

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